J3に参加させるのは不公平。JFLのクラブ関係者が憤るのも無理はない。
ほとんどのブンデスリーガのクラブにおいて、セカンドチームからトップに昇格する選手は限られている。ドルトムントではヨナス・ホフマンやエリック・ドゥルムが上がってきたが、そういう成功例は稀だ。実力がある選手はU-19を経てすぐにトップチームに加わることが多く、そこでチャンスがなければレンタルで外に出て実戦経験を積む。
今季のドイツ3部には3つのセカンドチームが参加しており、20節時点ではマインツⅡが7位と健闘しているものの、ブレーメンⅡが17位、シュツットガルトⅡが19位と低迷している。はっきり言えば、大人のチームと試合をしても相手にならないのだ。昨季はドルトムントⅡが4部に降格した。
あまりにも実力差があり、3部の魅力を損なっているという批判がある。こうしたドイツの実情を見ると、Jリーグでセカンドチームを作っても育成の根本的な問題解決になるとは考えづらい。
また、設立したチームをいきなりJ3に参加させるのは不公平な部分がある。JFLのあるクラブ関係者は「真剣にJ3を目指しているクラブに対して失礼だ」と憤っていた。
FC今治が地域リーグから這い上がろうともがいているように、セカンドチームを作るならJ3よりも下のカテゴリーから参加させるべきだ。今回の決定は、J3の価値をも損なう愚策である。
文:木崎伸也(スポーツライター)
今季のドイツ3部には3つのセカンドチームが参加しており、20節時点ではマインツⅡが7位と健闘しているものの、ブレーメンⅡが17位、シュツットガルトⅡが19位と低迷している。はっきり言えば、大人のチームと試合をしても相手にならないのだ。昨季はドルトムントⅡが4部に降格した。
あまりにも実力差があり、3部の魅力を損なっているという批判がある。こうしたドイツの実情を見ると、Jリーグでセカンドチームを作っても育成の根本的な問題解決になるとは考えづらい。
また、設立したチームをいきなりJ3に参加させるのは不公平な部分がある。JFLのあるクラブ関係者は「真剣にJ3を目指しているクラブに対して失礼だ」と憤っていた。
FC今治が地域リーグから這い上がろうともがいているように、セカンドチームを作るならJ3よりも下のカテゴリーから参加させるべきだ。今回の決定は、J3の価値をも損なう愚策である。
文:木崎伸也(スポーツライター)