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間違いなく幸運、だが引き寄せたのは名古屋の執念。藤井はパンクしたボールを思い切り叩き、満員のスタジアムを揺るがした

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2023年05月04日

AT5分の表示。スコアはまだ1-2

主導権は神戸に握られたが、2つの割り切りで辛抱強く戦った。写真:鈴木颯太朗

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 チームはそこから這い上がる。選手交代がはまったのも追い風だった。永井謙佑、米本、内田宅哉に代わって投入されたのは酒井宣福、長澤和輝、和泉竜司の3名。追い上げるしかない展開のなかで、長澤が左右へ長短のパスを散らすことで相手を後退させ、そこに走り込むのは右に酒井と左は和泉。

 それぞれタイプは違うが、ボールを収めることに長けた選手が起点を作り、そこにキャスパー・ユンカーやマテウス・カストロ、この日は右に入った森下龍矢や右CBの野上結貴も果敢に攻め上がり、反撃ムードを確たるものとした。

 73分にはマテウスのクロスが流れたところを森下が拾い、折り返しをユンカー、さらにマテウスのシュートとつなぎ、GKの好守もこぼれたところをユンカーが詰める。左右を深く使った迫力ある攻撃は、スタジアムのボルテージを上げ、以降は一進一退の攻防にさらにテンションを上げていく。

 そして攻め合いのなかで、名古屋に幸運が訪れる。アディショナルタイム5分が表示された時、スコアはまだ1-2のままだった。神戸とて最後までハードワークを繰り返し、主導権は完全に渡さず逃げ切り態勢を強めていた。
 
 そのなかで齊藤未月が2枚目のイエローカードで退場になったのは、公式記録上で90+6分。数的不利も、影響はほとんどなさそうな時間帯の出来事に、神戸はそれでも勝利を確信したに違いない。だが、名古屋の攻めはそこからさらに2分間続き、90+8分にその瞬間は訪れた。

 この日は好プレー以上に単純なミスが散見されていた藤井陽也が、ゴール前の混戦からのこぼれ球を拾い、冷静な切り返しでDFをかわして右足を強振。聞けばこの時点で、ボールはパンクしていたという。

「ペコッ」という蹴り応えのなさとは裏腹に、しかしシュートは真っ直ぐゴールへ。ユースの先輩である本多勇喜が必死のカバーに入るも、やはり幸運なことに空気の抜けたボールはヘディングのブロックに強く跳ね返されることなく、コースを少し変えるだけでネットに突き刺さった。

【PHOTO】これこそがホーム、豊田の地。満員のスタジアムに駆けつけた、名古屋グランパスサポーター!
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