ポルトはボールを支配したが肝心のゴール前で…。
■ポイント2
D・コスタのオフ・ザ・ボールの動き
一方、ポルトは完全に敵の術中にはまった。攻撃に頭数を割く狙いだったのだろうが、ゼロトップ状態の前線は攻撃陣が中央に集まり気味。ボール支配率は59%まで上がったが、肝心のペナルティーエリア付近でチャンスの芽を摘み取られた。前半に敵GKクルトワにセーブを強いたシュートは1本だけ。そのブライミによる1本も半ば強引なミドルで、無難に防がれた。
チェルシーも直近のリーグ戦2試合では、アザールを「偽9番」に起用していた。しかし、この日はD・コスタの1トップ復活が的中。2試合連続のベンチスタートという薬が効いたのか、今シーズンの批判対象だったオフ・ザ・ボールの動きが改善されていた。
先制のラッキーゴールも、D・コスタがアザールのパスを予期して動き出していたからこそ生まれたもの。オスカールが追加点に迫った28分のチャンスにも、ダイアゴナルランで相手DFを引き付けたエースの動きが絡んでいた。
■ポイント3
ゼロトップ状態にこだわったポルトのミステイク
対照的に、ポルトの前線には起点となれるCFが不在で、後半頭からの投入もなかった。アブバカルがピッチに立ったのは56分だ。
だが、その4分前にチェルシーはウィリアンがネットを揺らし、リードを2点差に広げていた。D・コスタのポストワークを経由したチャンスだった。追加点で緊張感も解れた勝軍は、D・コスタがフィニッシュも含めて本調子であれば、少なくとも70分と79分のカウンターのどちらか一方で3点目を奪っていたはずだ。
後手に回った敗軍の虚しさは、後半ロスタイム93分の一場面に象徴された。アブバカルが力強いキープからクロスを上げ、ブライミが強烈なボレー。ボールは惜しくも枠外へと飛び、チェルシーのグループ首位を告げる笛が鳴った。
文:山中忍
【15-16 CL】全試合のフォーメーション&結果――グループステージ6節[12月8日~9日]
D・コスタのオフ・ザ・ボールの動き
一方、ポルトは完全に敵の術中にはまった。攻撃に頭数を割く狙いだったのだろうが、ゼロトップ状態の前線は攻撃陣が中央に集まり気味。ボール支配率は59%まで上がったが、肝心のペナルティーエリア付近でチャンスの芽を摘み取られた。前半に敵GKクルトワにセーブを強いたシュートは1本だけ。そのブライミによる1本も半ば強引なミドルで、無難に防がれた。
チェルシーも直近のリーグ戦2試合では、アザールを「偽9番」に起用していた。しかし、この日はD・コスタの1トップ復活が的中。2試合連続のベンチスタートという薬が効いたのか、今シーズンの批判対象だったオフ・ザ・ボールの動きが改善されていた。
先制のラッキーゴールも、D・コスタがアザールのパスを予期して動き出していたからこそ生まれたもの。オスカールが追加点に迫った28分のチャンスにも、ダイアゴナルランで相手DFを引き付けたエースの動きが絡んでいた。
■ポイント3
ゼロトップ状態にこだわったポルトのミステイク
対照的に、ポルトの前線には起点となれるCFが不在で、後半頭からの投入もなかった。アブバカルがピッチに立ったのは56分だ。
だが、その4分前にチェルシーはウィリアンがネットを揺らし、リードを2点差に広げていた。D・コスタのポストワークを経由したチャンスだった。追加点で緊張感も解れた勝軍は、D・コスタがフィニッシュも含めて本調子であれば、少なくとも70分と79分のカウンターのどちらか一方で3点目を奪っていたはずだ。
後手に回った敗軍の虚しさは、後半ロスタイム93分の一場面に象徴された。アブバカルが力強いキープからクロスを上げ、ブライミが強烈なボレー。ボールは惜しくも枠外へと飛び、チェルシーのグループ首位を告げる笛が鳴った。
文:山中忍
【15-16 CL】全試合のフォーメーション&結果――グループステージ6節[12月8日~9日]