「すごく嫌だった」決勝アシストのスパルタ斉藤光毅、AZ菅原由勢との激しいマッチアップに本音。指揮官は記者に異例の懇願「コウキに来季も残るよう説得して欲しい」 【現地発】
カテゴリ:海外日本人
2023年04月09日
菅原は「俊敏でセカンドボールの反応のいい選手」
次は菅原のターンだ。90分、AZのMFタイヤニ・ラインデルスのカーブをかけたスルーパスが、右大外から走り込んだ菅原の右足にピタリと合う。後ろから追いかける斉藤が菅原の腕を掴むも、菅原は動じること無くジャンピングボレーを放ったが右ポストに嫌われた。
「決めるか決めないかの世界なんでね。そこは自分の実力不足だと思います」(菅原)
AZの猛攻は実らず、0-1でスパルタが勝った。
「正直に言って、そんなに手応えは感じてない。守備ばっかりでしたし、チームとしてもっと点を取って楽に進めることもできたと思います。最後の方で、(菅原に)裏を取られたシーンもありました。ああいうところをちゃんとやらないといけない。勝ったのは嬉しいですし、アシストしたことは自信になりますが、そういう時こそ謙虚にやっていきたい」(斉藤)
斉藤と菅原はマッチアップをこう振り返る。
「(菅原は)すごく嫌でした。嫌なタイミングでスプリントしてくるし、嫌なところに入ってくる。『自分のプレーが読まれているんじゃないか』というプレーをされたので、やっぱり上手いしエールディビジのトップサイドバックだと思いましたので、同じ日本人としてこれからも負けたくない。だけど、試合中は『日本人だから』とか『由勢くんだから』とか考えずに一人の相手として戦いました。そこは良かったと思います。意識しすぎない方が自分はいいと思っていますので。ただ、すごく嫌だった」(斉藤)
「(斉藤は)俊敏でセカンドボールの反応のいい選手。ドリブルしているときの体勢や重心の落とし方に特徴のある選手なので、そこをしっかり見ながら、いい状態でボールを持たせないように心がけました」(菅原)
これで斉藤は今季、4ゴール・4アシスト。とりわけ最近は絶好調で、前節のフェイエノールト戦で連続ゴールが3で途切れたものの、AZ戦でまた数字を残した。マウリス・スタイン監督は私にこう言った。
「コウキに来季も残るよう、お前からも説得して欲しい」
「決めるか決めないかの世界なんでね。そこは自分の実力不足だと思います」(菅原)
AZの猛攻は実らず、0-1でスパルタが勝った。
「正直に言って、そんなに手応えは感じてない。守備ばっかりでしたし、チームとしてもっと点を取って楽に進めることもできたと思います。最後の方で、(菅原に)裏を取られたシーンもありました。ああいうところをちゃんとやらないといけない。勝ったのは嬉しいですし、アシストしたことは自信になりますが、そういう時こそ謙虚にやっていきたい」(斉藤)
斉藤と菅原はマッチアップをこう振り返る。
「(菅原は)すごく嫌でした。嫌なタイミングでスプリントしてくるし、嫌なところに入ってくる。『自分のプレーが読まれているんじゃないか』というプレーをされたので、やっぱり上手いしエールディビジのトップサイドバックだと思いましたので、同じ日本人としてこれからも負けたくない。だけど、試合中は『日本人だから』とか『由勢くんだから』とか考えずに一人の相手として戦いました。そこは良かったと思います。意識しすぎない方が自分はいいと思っていますので。ただ、すごく嫌だった」(斉藤)
「(斉藤は)俊敏でセカンドボールの反応のいい選手。ドリブルしているときの体勢や重心の落とし方に特徴のある選手なので、そこをしっかり見ながら、いい状態でボールを持たせないように心がけました」(菅原)
これで斉藤は今季、4ゴール・4アシスト。とりわけ最近は絶好調で、前節のフェイエノールト戦で連続ゴールが3で途切れたものの、AZ戦でまた数字を残した。マウリス・スタイン監督は私にこう言った。
「コウキに来季も残るよう、お前からも説得して欲しい」
この伝言を聞いた斉藤はかなり弱った顔で「本当に来季のことは何も決まってないんです」と苦笑い。斉藤はシティ・グループのロンメル(ベルギー2部リーグ)から1年の期限付きでスパルタに来ている。
「ともかく今にフォーカスして全力でプレーして結果を残すことがステップアップにつながりますし、自分の選択肢が増えます。スパルタに残るのもオプションの一つです。来季のカンファレンスリーグ出場権を獲得すれば、自分にとってスパルタはよりよいオプションになります」(斉藤)
トゥベンテと激しい5位争いを繰り広げるスパルタ。その舞台裏には、日本人フィジカル・パフォーマンスコーチ、相良浩平の存在がある。スパルタ入団8季目の彼は、コンディショニングの良さで敵チームとの差を作ることで知られている。AZ戦も彼の手腕がハッキリと見て取れた。
「レギュラーシーズンはあと5試合ですが、2試合やってからKNVBカップ決勝戦(4月30日。アヤックス対PSV)があるので2週間空く。ここから(カンファレンスリーグ出場権を懸けた)プレーオフがあるので、7試合(レギュラーシーズン3試合+プレーオフ4試合)に向けてしっかりコンディションを作っていきます」(相良)
しかし、斉藤は「4位を狙います。そこまで行けば(アヤックス、PSVのリーグ戦での最終成績次第では)プレーオフを戦う必要がなくなります」とさらなる上を見据えていた。
取材・文●中田徹
「ともかく今にフォーカスして全力でプレーして結果を残すことがステップアップにつながりますし、自分の選択肢が増えます。スパルタに残るのもオプションの一つです。来季のカンファレンスリーグ出場権を獲得すれば、自分にとってスパルタはよりよいオプションになります」(斉藤)
トゥベンテと激しい5位争いを繰り広げるスパルタ。その舞台裏には、日本人フィジカル・パフォーマンスコーチ、相良浩平の存在がある。スパルタ入団8季目の彼は、コンディショニングの良さで敵チームとの差を作ることで知られている。AZ戦も彼の手腕がハッキリと見て取れた。
「レギュラーシーズンはあと5試合ですが、2試合やってからKNVBカップ決勝戦(4月30日。アヤックス対PSV)があるので2週間空く。ここから(カンファレンスリーグ出場権を懸けた)プレーオフがあるので、7試合(レギュラーシーズン3試合+プレーオフ4試合)に向けてしっかりコンディションを作っていきます」(相良)
しかし、斉藤は「4位を狙います。そこまで行けば(アヤックス、PSVのリーグ戦での最終成績次第では)プレーオフを戦う必要がなくなります」とさらなる上を見据えていた。
取材・文●中田徹