人の入れ替えと、戦術的な挑戦。同時に進めるのは難しい
日本の狙い、やろうとしたことは、確実に表現されている。一方で、それが今ひとつ印象や手応えとして残らないのは、試合に敗れたのもあるが、もうひとつは再現回数が少ないせいだろう。上記以外にも、より最終ラインでリズム良くボールを回し、縦に入れる場面を増やしたいが、単純に回数が少なかった。
なぜ、回数が少なかったのか。その要因はボール回しのノッキングや、リスクの許容度、あるいは後半のアクシデント的交代でバランスが変化したのも挙げられるが、それだけではない。守備だ。
今回はビルドアップを課題に据えつつ、W杯から選手も入れ替えたため、[4-4-2]の守備クオリティが低かった。率直に言って、町野と西村の間には連動がない。ひとつのコースを切って、切っていないコースは相棒に任せる……といった関係がなく、それぞれが全部のコースを切りに行くようなプレスのかけ方。しかし、巧みなコロンビアにそれが通じるわけがない。あっさりと2対1のワンツーで剥がされ、中盤への侵入を許し、守田らを困らせた。
このように守備がはまらない時間が長かったため、意図した攻撃を出す時間帯が限られたのは確かだ。
とはいえ、これはある程度やむを得ない。短い代表活動のなかで、選手を入れ替えつつ、ビルドアップという新しい課題まで作ったので、守備に手が回らないのはありがちと言えばありがちだ。
なぜ、回数が少なかったのか。その要因はボール回しのノッキングや、リスクの許容度、あるいは後半のアクシデント的交代でバランスが変化したのも挙げられるが、それだけではない。守備だ。
今回はビルドアップを課題に据えつつ、W杯から選手も入れ替えたため、[4-4-2]の守備クオリティが低かった。率直に言って、町野と西村の間には連動がない。ひとつのコースを切って、切っていないコースは相棒に任せる……といった関係がなく、それぞれが全部のコースを切りに行くようなプレスのかけ方。しかし、巧みなコロンビアにそれが通じるわけがない。あっさりと2対1のワンツーで剥がされ、中盤への侵入を許し、守田らを困らせた。
このように守備がはまらない時間が長かったため、意図した攻撃を出す時間帯が限られたのは確かだ。
とはいえ、これはある程度やむを得ない。短い代表活動のなかで、選手を入れ替えつつ、ビルドアップという新しい課題まで作ったので、守備に手が回らないのはありがちと言えばありがちだ。
このジレンマはウルグアイ戦にもあった。相手の3枚回しの変化に対し、サイドハーフをうまく押し上げられないため、30分辺りにコーチングエリアから森保一監督が修正に動いた。その試合では右サイドの堂安律をプレスに押し上げ、浅野拓磨にはその位置の相手を空け、堂安を呼び込むように指示をした様子。実際に改善された。
ところが、コロンビア戦は町野と西村という代表経験が浅いコンビだったので、そもそも基本的な連動自体が乏しい。守備を改善しようにも、動きづらかったのではないか。代表活動は、選択と集中の繰り返し。こんな短い期間でアレモコレモト出来るわけがない。
ただ、こうした選手個々の復習的な課題を放置するわけにはいかないので、補習は必要だと思う。現在、カタールW杯組は新しいビルドアップに挑戦しているが、それ以外の要素について基準を共有できていない選手との目をどう揃えるか。
今回で言えば2トップの守備連動などは、ほかに課題がある代表期間だけでは手が回らないので、ポジションごとに動きのロジックを共有するような補習やプレゼンがあったほうがいい気はする。今メインの課題はある程度、選手間に委ねつつも、そうでない補習課題はスタッフ主導でサポートしていく。
人の入れ替えと、戦術的な挑戦。同時に進めるのは難しい。ただ、難しいだけに、時間を縮める工夫は必要だろう。「時間を縮める」。これは代表活動ではキーワードだ。
取材・文●清水英斗(サッカーライター)
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ところが、コロンビア戦は町野と西村という代表経験が浅いコンビだったので、そもそも基本的な連動自体が乏しい。守備を改善しようにも、動きづらかったのではないか。代表活動は、選択と集中の繰り返し。こんな短い期間でアレモコレモト出来るわけがない。
ただ、こうした選手個々の復習的な課題を放置するわけにはいかないので、補習は必要だと思う。現在、カタールW杯組は新しいビルドアップに挑戦しているが、それ以外の要素について基準を共有できていない選手との目をどう揃えるか。
今回で言えば2トップの守備連動などは、ほかに課題がある代表期間だけでは手が回らないので、ポジションごとに動きのロジックを共有するような補習やプレゼンがあったほうがいい気はする。今メインの課題はある程度、選手間に委ねつつも、そうでない補習課題はスタッフ主導でサポートしていく。
人の入れ替えと、戦術的な挑戦。同時に進めるのは難しい。ただ、難しいだけに、時間を縮める工夫は必要だろう。「時間を縮める」。これは代表活動ではキーワードだ。
取材・文●清水英斗(サッカーライター)
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