三者三様の指導を、実戦経験を通して血肉に代える
藤井はその速さを手に入れながら、体重も現在は82~83キロにまで増量し、まだまだ増やすつもりでいる。長身でスピードがあり、かつ当たりにも強い身体があれば、センターバックとしての動きが向上するのは自明の理だ。
そこにある種の幸運として、ディフェンスラインの主力が大幅に抜けた昨シーズンというタイミングが巡ってくる。開幕スタメンこそ逃したが、2節でスタメン起用されると思いきりの良いプレーを披露し、そのままリーグ31試合に出場。公式戦では計43試合に出場し、様々なタイプのFWとの対戦経験を積めたことも大きかったと語る。
幸運だったのはプロ入り後、風間前監督からはボール扱いの重要性を、そしてイタリア出身の守備マスター、フィッカデンティ前監督には基礎から徹底的に叩き込まれ、現在の長谷川監督からは「自分の価値を上げるためにプレーの幅をもっと広げなければいけない」と焚きつけられてきたこと。三者三様の指導を、実戦経験を通して血肉に代え、藤井は成長と進化を重ねてA代表の地位を得るに至った。
藤井の良さの第一は対人守備力である。昨季は主に3バックのセンターを務めたが、それは司令塔的な役割ではなく、エースキラーとしての任務がほとんどだった。上田綺世やアンデルソン・ロペス、レアンドロ・ダミアンら各チームのキーマンに敢然と立ち向かい、相手の起点を消していく。
空中戦も強く、スピード系の外国籍選手への対応も得意科目のひとつ。またカバーリングの目利きも鋭いほうで、自慢の俊足を飛ばしてピンチを帳消しにすることも一度や二度ではなかった。
そこにある種の幸運として、ディフェンスラインの主力が大幅に抜けた昨シーズンというタイミングが巡ってくる。開幕スタメンこそ逃したが、2節でスタメン起用されると思いきりの良いプレーを披露し、そのままリーグ31試合に出場。公式戦では計43試合に出場し、様々なタイプのFWとの対戦経験を積めたことも大きかったと語る。
幸運だったのはプロ入り後、風間前監督からはボール扱いの重要性を、そしてイタリア出身の守備マスター、フィッカデンティ前監督には基礎から徹底的に叩き込まれ、現在の長谷川監督からは「自分の価値を上げるためにプレーの幅をもっと広げなければいけない」と焚きつけられてきたこと。三者三様の指導を、実戦経験を通して血肉に代え、藤井は成長と進化を重ねてA代表の地位を得るに至った。
藤井の良さの第一は対人守備力である。昨季は主に3バックのセンターを務めたが、それは司令塔的な役割ではなく、エースキラーとしての任務がほとんどだった。上田綺世やアンデルソン・ロペス、レアンドロ・ダミアンら各チームのキーマンに敢然と立ち向かい、相手の起点を消していく。
空中戦も強く、スピード系の外国籍選手への対応も得意科目のひとつ。またカバーリングの目利きも鋭いほうで、自慢の俊足を飛ばしてピンチを帳消しにすることも一度や二度ではなかった。
優しい顔立ちの塩顔イケメンだがガッツも満点。昨季のアウェー福岡戦では“顔面スライディング”とでも言うべきスーパープレーで失点の危機からチームを救った。「自分で言うのもなんですけど、苦手なプレーはない」という自信は、攻撃面でもそうなのだからポテンシャルは満点だ。
出場機会が増えてくるに従って、藤井は攻撃面での貢献度も徐々に増やし始めている。特長的なのは運ぶドリブルで、自分の前が空けばもちろんのこと、プレスに来た相手を一人二人とかわして前に出る推進力も彼の武器。
それはアカデミーの先輩でもある吉田麻也の若い時分を思い出させるところがあり、ドリブルの後がなかなかチャンスになりきらないところまでよく似ている。
もっとも、今季はその選択肢に精度も伴い始めており、高い位置を取って中盤の選手のように振る舞う場面も増えてきた。右利きだが左足の精度も高く、ロングパスの飛距離もかなり出せる。
出場機会が増えてくるに従って、藤井は攻撃面での貢献度も徐々に増やし始めている。特長的なのは運ぶドリブルで、自分の前が空けばもちろんのこと、プレスに来た相手を一人二人とかわして前に出る推進力も彼の武器。
それはアカデミーの先輩でもある吉田麻也の若い時分を思い出させるところがあり、ドリブルの後がなかなかチャンスになりきらないところまでよく似ている。
もっとも、今季はその選択肢に精度も伴い始めており、高い位置を取って中盤の選手のように振る舞う場面も増えてきた。右利きだが左足の精度も高く、ロングパスの飛距離もかなり出せる。