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ミーティングで厳しい言葉「なんだ、今日の練習の雰囲気は。そんなのでいいのか?」徳永涼が貫いたキャプテンシーで、急造チームは一気にまとまった

カテゴリ:大学

安藤隆人

2023年03月08日

卒業式を見送って臨んだ一戦で一発レッド

個々の力をつなぎ合わせて、チームを戦う集団にする。稀有な能力を備える徳永(14番)を中心に、日本高校選抜は一枚岩となった。(C)SOCCER DIGEST

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 キャプテンとしての自覚と覚悟をすでに持っていた徳永は、チームに生まれた隙を見逃さなかった。重要な試合の前に言いにくいことをはっきりと言う。この言葉に選手たちの意識がグッと高まった。

 試合前のアップは徳永の目から見ても、全員が気持ちを込めて取り組んでいた。試合は2-2の引き分けで勝利することはできなかったが、「すぐに全員がデンソーカップチャレンジに向けて、気を引き締めることができた」と、徳永を中心に急造チームは一気にまとまっていった。

 迎えた今大会、徳永は初戦の関東選抜A戦(1-3)でボランチとして攻守の切り替えの速さや、守備強度とパスセンスを駆使して存在感を放った。しかし、卒業式参加を見送ってまでチームに残ってスタメン出場した第2戦の東海選抜戦では、1-2で迎えた68分に相手を背後から倒してしまい、一発レッドカード。第3戦のプレーオフ選抜戦は出場停止となり、チームが3連敗を喫するところを見つめることしかできなかった。

「本当にチームに迷惑をかけました。申し訳ない気持ちでいっぱいです」
 
 だが、このレッドカードも、ボールを奪われてしまった自分のミスを取り返すために激しく守備に戻った結果だった。そのことを周りも理解しており、最終戦では再び徳永はキャプテンマークを巻いてスタメン出場。徳永のボール奪取とパスを信じて周りが動き、日本高校選抜が挙げた2ゴールの起点となる活躍を見せ、チームを歴史的勝利に導いた。

「今大会はみんな思っていることを口にしながら、チームとしてまとまることができたと思う。プレー面でも例えばFW塩貝健人の裏への動きを見逃さないようにするなど、チームとしての共通意識も持つことができたのは大きなプラスだと思います」

 日本高校選抜の精神的支柱たる所以を見せつけた徳永。ただ、1つだけ悔しさが残る出来事があった。それは小学校時代から憧れの選手として口にしていた中村憲剛の前でプレーできなかったことだ。
 
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