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「責任はロナウドをベンチに追いやった監督にある」元ポルトガル代表フィーゴが母国のW杯8強敗退を糾弾。一方で森保Jを賞賛「日本の戦いぶりは分析する必要がある」【インタビュー前編】

カテゴリ:ワールド

リカルド・セティオン

2023年03月27日

数少ない好印象のチームが日本だ

ラウンド・オブ16と準々決勝でベンチスタートとなったC・ロナウド。(C)Getty Images

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――ロナウドには何が起こっていたのでしょう?

 たしかに彼はあまりいい時を過ごしてはいなかった。だからといってボールの蹴り方を忘れたわけではないだろう? フィジカル的にもプレー的にも問題はなかったし、戦術上の問題もなかった。ただクラブでうまくいっていなかったから(編集部・注/大会前に所属していたマンチェスター・ユナイテッドとの契約を解除)、多少メンタルがダメージを受けていただけ。

 それなのに、人々はもう彼はダメだとジャッジしてしまった。ピッチ上よりも、ピッチ外に多くの原因があったんだ。何もわかっていない者たちが寄ってたかって彼を断罪した。ポルトガルサッカー連盟、メディア、そして監督も含めてだ。

 クリスティアーノは今でも世界の五指に入る選手。しかし心無いサッカーの世界は、あまりにも早く他人をジャッジする。私が受けた仕打ちと同じだ。
 
――あなたも出場した2006年のドイツ・ワールドカップでポルトガルは4位でした。先ほど、今回のチームはその時の代表よりも強かったと言っていましたが、それならなぜポルトガルは準々決勝止まりだったのでしょうか?

 2006年のチームは周囲の雑音を遮断し、自信を持ち、何より一つにまとまっていた。しかし、今回のチームはポルトガル史上最高の選手たちが揃っていたにもかかわらず、さまざまな問題があった。

 クリスティアーノの危機、監督の問題、メディアの非難、そして同じ代理人の選手が多すぎるという声。こうしたすべてがチームに重荷としてのしかかり、必要な集中力を持つことができなかった。実力から言えば、ポルトガルは今大会でトップ3に入る強さだった。

――今大会で好印象だったチームはありますか?

 数少ない好印象のチームが日本だ。他のチームとは異なるスタイルを見せてくれた。あの戦いぶりは分析する必要があるね。モロッコも良かったよ。反対にがっかりしたのは、セルビア、ドイツ、スペイン、そしてなによりブラジルだ。グループリーグは最低のパフォーマンスだったんじゃないかな。

(後編に続く)

※『ワールドサッカーダイジェスト』2023年1月19日号より転載・加筆。

インタビュー●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ。ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとして中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。FIFAの広報担当なども務め、ジーコやカフー、ドゥンガなどとの親交も厚い。スポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
 
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