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三笘薫には「感謝しかない」、PK奪取は「南野拓実を意識」。思考を繊細に表現する堂安律は、“フィニッシュ”と“仕掛け”を貪欲に追求【現地発】

カテゴリ:海外日本人

元川悦子

2023年02月12日

ドリブル突破で推進力を見せつける場面も

現状に満足せず、結果にこだわる。得点もアシストも二桁を目ざす。(C)Getty Images

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 重要な日本人対決を制した堂安は、機嫌が良さそうだった。

「相手が前半、タイトに来て、後半はオープンになるというのはブンデスリーガの特徴。それをワールドカップのドイツ戦でもチーム分析として落とし込んでましたし、その感覚は分かっていたので、しっかりタスクをこなしながら、後半にチャンスが来るとイメージしてプレーした。後半からプラン通りに進んだかなと思います。

 PK奪取のシーンは南野拓実(モナコ)を意識しながらかな(笑)。ああいう狭いスペースでの突破だったので。ただ、分析の結果、相手の23番のDFが来るというのは分かっていたので、パスを受けた瞬間にムリヤリでも行こうと思った。ちょっとファウルをもらいにいった感じではありましたけど、感覚的には間違いなくファウルだったので、ビデオ判定の時も焦らず、『間違いなくファウルだ』と思いながら見てました」

 満足そうにこう語った通り、試合運びも、決定的な仕事も、全て計算の上だったことを明かす堂安。感覚的に見えて、実は想像以上に物事を考えながらピッチ上で繊細に表現するのが堂安なのだ。
 
 そのうえで、この日はドリブル突破で推進力を見せつけるシーンも目立った。特に際立ったのが、対面に位置したクロアチア代表の左SBボルナ・ソサに対する局面打開。全てで勝てたわけではなかったが、W杯のリベンジを果たしたいという野心を持って突き進んだという。

「間違いなく仕掛けでは抜け切れるようになっていますし、クロアチア戦で負けた相手のソサがいたので、自分の実力を測る良い相手だと思ってプレーしました。

 やっぱり個で打開できる選手は貴重だと思いますし、(三笘)薫(ブライトン)や(伊東)純也(スタッド・ドゥ・ランス)に自分も刺激を受けてプレーしてるところではあるので。プレースタイルが違うので、全部を真似しようとは思わないですけど、仕掛けの部分は課題だと感じてますし、ワールドカップ後に自分を客観的に分析しながらできていると思います」

 語気を強める堂安のみならず、前田大然(セルティック)や浅野拓磨(ボーフム)もW杯を経て、仕掛ける意識が高まっている。それはやはり「個の力を上げないと日本代表が8強の壁を破ることは難しい」という強い自覚が各々にあるからだろう。

【動画】力感あふれるフィニッシュは“幻のゴール”に…堂安律の渾身左足ショット
 
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