象徴的だった吉田の言葉
4年間の経験値、さらに言うなれば、日本サッカーとして積み重ねてきた経験値も大きく生きたのだろう。
キャプテンで、3大会目の出場となる吉田麻也は実に落ち着いてゲームに臨めたという。だからこそ試合後もどこか冷静だった。
「(勝利は)最高のはずですが、ちょっと落ち着いていますね。3回目ということでやるべきことに集中できていたのかなと。(試合前にも)これはいけるなという感覚はありました。良い精神状態でした」
ひと昔前であれば、ワールドカップでドイツに勝つ快挙に誰もが舞い上がってしまいそうなものである。ただ試合を観ていた私たちを含め、喜びとともに、どこか冷静に振り返ることができている点に7大会連続出場となる日本サッカーの歩みが凝縮されているのだろう。
ドイツ戦を前に、虚勢を張るのではなく、恐怖心を抱くのではなく、的確に今の自分たちにできることを分析し、ピッチで表現しようとした選手たちの姿が、今回の勝利にもつながったと言えそうだ。豊富な海外経験を積み、Jリーグで研鑽を積んできた彼らはドイツに面食らうことはなかった。
キャプテンで、3大会目の出場となる吉田麻也は実に落ち着いてゲームに臨めたという。だからこそ試合後もどこか冷静だった。
「(勝利は)最高のはずですが、ちょっと落ち着いていますね。3回目ということでやるべきことに集中できていたのかなと。(試合前にも)これはいけるなという感覚はありました。良い精神状態でした」
ひと昔前であれば、ワールドカップでドイツに勝つ快挙に誰もが舞い上がってしまいそうなものである。ただ試合を観ていた私たちを含め、喜びとともに、どこか冷静に振り返ることができている点に7大会連続出場となる日本サッカーの歩みが凝縮されているのだろう。
ドイツ戦を前に、虚勢を張るのではなく、恐怖心を抱くのではなく、的確に今の自分たちにできることを分析し、ピッチで表現しようとした選手たちの姿が、今回の勝利にもつながったと言えそうだ。豊富な海外経験を積み、Jリーグで研鑽を積んできた彼らはドイツに面食らうことはなかった。
もっともカタール・ワールドカップは始まったばかりである。中3日でコスタリカ戦が控えている。目を向けるべきは次戦だろう。さらに言うなれば、日本が本来、目指しているのはドイツが披露したような、相手を見て、味方を見て、ギャップでボールを受けて前進させていく能動的なサッカーと言える。今回の3-4-2-1への変更もある意味、ギャンブル的な要素も含んでいたようにも感じる。
そういう意味ではまだまだ先は長い。それでも悲願のベスト8進出へ、素晴らしいスタートを切ったことは間違いない。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト特派)
そういう意味ではまだまだ先は長い。それでも悲願のベスト8進出へ、素晴らしいスタートを切ったことは間違いない。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト特派)