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日本代表 26の肖像/長友佑都|“魔力”に魅せられ、4度目の大舞台に挑戦「心の中はスーパーサイヤ人です」【W杯】

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2022年11月23日

現役が続く限り、チャレンジャーのまま

相手が強ければ強いほど、真価を発揮。6月のブラジル戦でも、世界の名手と互角に渡り合った。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

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 自身初のW杯となった2010年の南アフリカ大会で、ベスト16進出に貢献した長友はその活躍が認められて、セリエAに昇格したばかりのチェゼーナに移籍。そこで後にJリーグで指揮するマッシモ・フィッカデンティ監督と出会い、カルチョの舞台でもブレイクすると、世界的なビッグクラブであるインテルへのステップアップを果たす。

 同クラブでは在籍7シーズンで、リーグ戦だけで157試合に出場するなど、一時代を築いた。日本代表では内田篤人との左右サイドバックが定番となった。

 しかし、大いなる野心を持って挑んだ14年のブラジルW杯で惨敗。長友も後に「自信が過信に変わっていた部分がある」と振り返る。そこから膝や筋肉系の怪我を経験し、インテルでも出番が減るなかで、ガラタサライに環境を変えてコンディションを高め、18年のロシア大会で3度目のW杯を経験する。

 本番が目前に迫ったところで“ハリル解任”から西野朗監督が就任すると、新体制初陣のガーナ戦で惨敗を逸した。外目にも消沈した雰囲気が漂うなかで始まったオーストリア合宿で、「スーパーサイヤ人」のように金髪で登場した長友は、誰よりも大きな声を発してチームを盛り上げた。

 本大会では個人としてのパフォーマンスもさることながら、長友の精神的な支えなしに、ベスト16という結果は語れない。ここまでの働きだけでも、日本サッカーの功労者であることは間違いないだろう。
 
 しかし、長友という選手は現役生活が続く限り、チャレンジャーであり続ける。フランスの名門マルセイユを経て、FC東京に戻ってきた長友は「相手が強いほど、自分は能力が引き出されるタイプ」と語った。

 その言葉通り、最終予選のサウジアラビア戦では対面するアル・ムワラドを完封して2-0の勝利を支えた。6月のブラジル戦では久しぶりに右サイドバックを担うと、ヴィニシウス・ジュニオールにサイドでは全く仕事をさせなかった。

 9月のエクアドル戦後に「心の中はスーパーサイヤ人です」と語った長友は本大会に向けて、再び金髪にしてカタールの地に立ち、ドイツ戦直前には真っ赤に染め上げた。

 W杯の魔力に取り憑かれた男の4度目の挑戦が幕を開ける。

文●河治良幸

【W杯PHOTO】長友が赤髪にチェンジ!明日のドイツとの初戦に向けて最終調整を行った日本代表!
 
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