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【藤田俊哉の目】カナダ戦で成しえなかった“耐えて忍んで勝点3”。逆転負けが良い方向に転がってほしい

カテゴリ:連載・コラム

藤田俊哉

2022年11月19日

コンパクトに、アグレッシブに、スマートに

W杯初戦はドイツと対戦。サッカー大国を相手に、森保監督のもと、チーム一丸となって戦い抜いてほしい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 しかし、それ以上に大きな不安を感じてしまったのは、繰り返しになるが、セットプレーから2失点して逆転負けを喫したことだ。

 誤解してほしくないのは、後半アディショナルタイムにPKを与えた山根のプレーを批判したいわけではない。

 9月のドイツ遠征のエクアドル戦では、終盤に同じく谷口がペナルティエリアでファウルし、PKを与えた。その時は、GKシュミットのビッグセーブでことなきを得てスコアドレスドローに終わったが、カナダ戦ではそのままPKを決められて負けている。

 PKを与えた山根が、その直前に柴崎のスルーパスから抜け出してゴールポストを叩く惜しいシュートを放った。それが決まっていたら、おそらく山根は今頃ヒーローになっていただろうし、日本はスピードを活かした、まさに狙い通りのカウンター攻撃で「耐えて忍んで勝点3」という戦いができたと、マスコミから評価を得ていたかもしれない。

 チャンスのあとにピンチありではないが、そう考えると、勝負のあやというものは面白い。それがサッカーと言ったらそれまでだが、カナダ戦の逆転負けが良い方向に転がることを期待したい。
 
 いよいよ、次は運命のドイツ戦だ。ドイツは、ワールドカップ前最後のテストマッチでオマーンに1-0でしっかり勝利した。前回のワールドカップ同様、その日も彼らのポゼッションは65%を記録している。

 ドイツ戦は、ボールを握られることが予想される。フットボールの楽しさや本質を考えると、個人的には好きではないが、負けることも好きではない。

 耐えて忍んで勝点3――。森保監督のもと、チーム一丸となって、コンパクトにフィールドを保ち、アグレッシブにプレーし、スマートに戦い抜いてもらいたい。サッカー大国から勝点を奪う日本代表の戦いを楽しみにしている。

【著者プロフィール】
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水商高―筑波大―磐田―ユトレヒト(オランダ)―磐田―名古屋―熊本―千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からオランダ2部VVVフェンロのコーチとして指導にあたり、2016-17シーズンのリーグ優勝と1部復帰に導いた。以後、イングランドのリーズ・ユナイテッドや日本サッカー協会のスタッフなどを歴任。今年9月に古巣・磐田のスポーツダイレクターに就任した。

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