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【消えた逸材】若くしてイングランド代表デビューを飾った「リバプールのカフー」 その後の波乱万丈なサッカー人生とは?

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2023年01月11日

救いの手を差し伸べたかつてのチームメイト

かつての同僚であるジェラードに請われ、18~20年にはレンジャーズでプレー。(C)Getty Images

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 デビューから約2年後の13-14シーズン、フラナガンは大きな飛躍を遂げる。SBに積極的な攻撃参加を求めるブレンダン・ロジャース監督に才能を認められて公式戦25試合に出場。左右両サイドをこなせるユーティリティー性を活かし、攻守両面でチームに貢献したのである。シーズン終了後の14年6月にはイングランド代表にもデビュー。
 
 あのカフーからも「私の後継者だ」と認められ、「世界最高峰のSBになるために必要な資質をすべて備えている」と激賞された。「(13-14シーズンは)最高の1年だった」と本人も振り返るように、21歳のDFは、まさに順風満帆のキャリアを送っていた。

 ところが、14年夏のプレシーズンマッチで左膝を負傷するアクシデントに見舞われてしまう。その後矯正手術を受けて約半年間の離脱を強いられると、復帰直後に再び膝を痛め、わずか1か月後に再手術に踏み切ることになった。最終的に実戦復帰できたのは16年1月で、離脱期間は1年半以上に及んだ。
 
 以降のキャリアは周囲が思い描いた通りにはいかなかった。試合勘を取り戻すべくバーンリーとボルトンへのレンタル移籍を決断するが出場機会をなかなか掴めず、契約満了を迎えた18年にリバプールを後にした。

 そんなフラナガンに救いの手を差し伸べたのは、かつてのチームメイトだった。同年にレンジャーズの監督に就任したジェラードに請われ、2年契約を結んだ。しかし、そこでもリーグ戦の出場は2年間で21試合と消化不良に終わった。

 その後シャルルロワを経て、21年夏にはこちらも元同僚のダニエル・アッガー率いるデンマーク2部のキューゲに移籍。アッガーもフラナガンの才能を信じて獲得に踏み切ったものの、かつての輝きを取り戻すことはなかった。

 引退発表に際してフラナガンは、「僕は夢を叶えることができた。少年時代に憧れたリバプールでプレーし、母国の代表としてピッチにも立てた。これは一生の宝物だ」と語っている。志半ばでの引退となったが、「新たな旅が始まるすることにわくわくしている」と前向きに捉え、今後もサッカーに携わっていく意向を示している。

文●田嶋コウスケ

※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年11月17日号より転載
 
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