「アルテタの情熱こそ、このチームの原動力だ」
では、アーセナルのいまの好調を筋金入りのグーナーはどう見ているのだろう。意外にもと言うべきか、ケマルは冷静だった。いや、努めて冷静を装っていた。ファン心理というやつだ。期待すれば、ダメだったときの落胆、失望、悲しみは大きくなる。とくにグーナーはそうだ。何度も何度も裏切られ、その度に地獄を見てきた。ケマルのグーナー人生は、その苦しい繰り返しだった。
「正直、期待はしないことにしている。期待は裏切られるもの、それを50年で学んだよ(笑)」
でもな――、とケマルは続けた。
「11月1日だ。その時点で首位にいたら、ちょっと期待してもいいかもな。まずはトップ4、あわよくば優勝まで! これまでと違うのは、チームに一体感があること。それから、すべてのポジションで競争があること。選手層が分厚くなった」
すべて彼のお陰だと、ケマルはミケル・アルテタ監督を称賛する。
「明確な戦術構想があって、それを実現するための手腕がある。なにより、この仕事に情熱を注いでいる。アルテタの情熱こそ、このチームの原動力だ。難しい問題や状況を解決する術も知っている。真のプロフェッショナルだよ。ホームでもアウェーでも、マッチデーの雰囲気がガラリと変わった。ファンも含めて誰もが前向きになった。すべてを変えたのがアルテタさ」
「正直、期待はしないことにしている。期待は裏切られるもの、それを50年で学んだよ(笑)」
でもな――、とケマルは続けた。
「11月1日だ。その時点で首位にいたら、ちょっと期待してもいいかもな。まずはトップ4、あわよくば優勝まで! これまでと違うのは、チームに一体感があること。それから、すべてのポジションで競争があること。選手層が分厚くなった」
すべて彼のお陰だと、ケマルはミケル・アルテタ監督を称賛する。
「明確な戦術構想があって、それを実現するための手腕がある。なにより、この仕事に情熱を注いでいる。アルテタの情熱こそ、このチームの原動力だ。難しい問題や状況を解決する術も知っている。真のプロフェッショナルだよ。ホームでもアウェーでも、マッチデーの雰囲気がガラリと変わった。ファンも含めて誰もが前向きになった。すべてを変えたのがアルテタさ」
ピッチでのキーマンは、ガブリエウ・ジェズスだと言う。
「勝者のメンタリティーを持ってきてくれた。タイトル歴があって勝利の味を知る選手は、やっぱりチームを良くする力がある。もちろん、ストライカーとしても一流だし、このままシーズンを通して活躍を続けてくれたら、こんなに心強いことはない」
最後に、日本のグーナーにオススメのパブは?
「マッチデーによく行くのは、リバプール・ロードの『ダチェス・オブ・ケント(Duchess of Kent)』。キックオフの2時間くらい前に店に入って、2~3杯やってからスタジアムに向かうのがいつものパターン。ハイバリー&イズリントン駅からすぐの場所だ」
もう一度パイントグラスを合わせて、僕らは店を出た。
文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
Steve MACKENZIE
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーターだ。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で手掛け出版した。
※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年10月6日号より転載
【W杯PHOTO】南野、久保、伊東、堂安…日本代表・欧州組がカタール到着時に披露した“クールな私服”姿を総チェック!
「勝者のメンタリティーを持ってきてくれた。タイトル歴があって勝利の味を知る選手は、やっぱりチームを良くする力がある。もちろん、ストライカーとしても一流だし、このままシーズンを通して活躍を続けてくれたら、こんなに心強いことはない」
最後に、日本のグーナーにオススメのパブは?
「マッチデーによく行くのは、リバプール・ロードの『ダチェス・オブ・ケント(Duchess of Kent)』。キックオフの2時間くらい前に店に入って、2~3杯やってからスタジアムに向かうのがいつものパターン。ハイバリー&イズリントン駅からすぐの場所だ」
もう一度パイントグラスを合わせて、僕らは店を出た。
文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
Steve MACKENZIE
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーターだ。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で手掛け出版した。
※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年10月6日号より転載
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