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【三浦泰年の情熱地泰】順調に見えた日本代表の2戦。あとは決定機をしっかり決めてくれると信じたい!

カテゴリ:連載・コラム

三浦泰年

2022年09月28日

守田選手の攻守へ関わるセンスは抜群だった

アメリカ戦で抜群の存在感を見せた守田。攻守において不可欠な働きを示した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 23日のアメリカ戦も随所に良い面が見えた。とりわけ、冨安選手の存在には、日本の現在の力と未来を感じたし、こんな素晴らしい選手が育ったんだと……。

 アーセナルに所属しているのだから当たり前と言ってしまえばそれまでであるが、パフォーマンスを見れば冨安不在でしっかりカタール・ワールドカップ出場を決めた日本代表も評価するべきだと思う。
 
 冨安選手が不在となるなか、吉田麻也選手を中心に谷口選手、板倉選手やサイドバックの選手との関わりによる「チーム力」で勝ち取ったものなのであろう。

 日本のセンターバックは世界で通用しないという世間のイメージを、吉田麻也選手がパイオニアとなって道筋をつけ、冨安選手がプレミアリーグの優勝を狙えるチームで活躍して見事に払拭している。

 エクアドル戦では、その2人に代わって谷口選手と伊藤選手がしっかりとプレーしていた。

 2022年W杯において、日本はベスト8という目標を掲げているが、現実的に最終ラインからの攻防のなかで日本代表のサッカーが世界と闘える、あるいは日本代表のサッカーで世界を魅了できるチャンスを感じた。

 南米4位のエクアドルに対してもクリーンシートなのだから守備には文句のつけようがないはずだ。

 もうひとつアメリカ戦で言わせてもらえば、今まで以上に存在感を植え付けたのがボランチの守田選手だった。バックラインに来るまでの守備は大切だ。もちろん相手が違うのだから比較はどうかと思うが、守田選手の攻守へ関わるセンスは抜群だった。「効いてるな」と思う攻守の瞬間に背番号を確認すると、多くが「13番」だった。

 相手が何処から取りに来ているかも見えているし、味方が何処でもらいたがっているかもよく見えていた。

 彼と遠藤選手のダブルボランチの守備範囲の広さと、奪った瞬間の前の選手に付けるパスの精度、質は本番に向けてより強度を上げていければ良いのであろう。

 そしてエクアドル戦では田中碧選手と柴崎岳選手。この2人をじっくり確認できたのも良かった。

 もちろん守田選手、遠藤選手のアメリカ戦と比べれば物足りなさはあったが、彼らの可能性と魅力は感じ取れた。

 そして、やはり試合の違いは、得点を決めたか、決めなかったかだ……。
 アメリカには鎌田選手と三笘選手がしっかり決め切って2-0での勝利。エクアドルには0-0のスコアレスに終わった。試合を決める選手がいなかった。

 アメリカにはほとんどチャンスを作らせなかったが、エクアドル戦は守備の時間も長かった。もしアメリカ戦のメンバーが、エクアドル相手にプレーしても、やはり難しい試合にはなったのであろう。

 それは、エクアドルが嫌なチームであるということ。厳しい南米予選を戦い抜いたチームだけあり、ファウルの使い方も上手いし、日本選手が気持ち良くプレー出来ないようにズル賢くプレーしていた。そしてマイボールの扱いも悪くないし、一人ひとりの技術もしっかりしている。

 本番ではもっと良くなるのか? 地元カタールのグループなのでチャンスはありそうだ……。

 日本は今日のように決定機を幾つか作れる試合がグループでどれだけあるか? 相手がドイツ、スペインと言えばそう決定機を作れるものではない。だからこそ決めるべき時は決める。そういう癖をつけさせなければいけない。

「あれは難しかったね」
「あのポジションにいたことが良かったんだよ……」
と褒めているだけでは、決定機に強くなれない。

「責任、覚悟、使命感が必要だ」
 だからといってそれがプレッシャーになってもいけない。

 日本代表選手であれば、それはもちろん日本の代表としてその難しい数少ない決定機を決めてくれると信じたい。

 あっという間に90分の試合が過ぎた。アメリカ戦、エクアドル戦と2試合は順調のように見えた。この後にメンバー発表があるのだろうが、本当に苦しい選択だと思う。

 選手の人生を預かる仕事。そしてその瞬間だ……。

 カタールW杯。日本代表の景色が変わることを願っている。

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三浦泰年
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