テクニックとクイックネスを活かした“仕掛け”が有効だ。

シリアは引いて守りを固めてくることが予想されるなか、香川や原口(写真)らが中心となり、バイタルエリアの仕掛けでは緩急をつけてゴールをこじ開けたい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)
9月シリーズで、あれだけクロスや高さの必要性を強調しながら、わずか1か月で路線変更したのは一貫性に欠けるとはいえ、今回のシリア戦に限れば指揮官の選択は理に叶っている。可能性の低いクロスを放り込むよりも、日本の特長であるテクニックとクイックネスを活かした“仕掛け”を押し出したほうが、シリア守備陣には有効だからだ。
その意味で言えば、前線の選手たちに求めたいのはスピードの変化で、特にエリア付近に近づいた時の仕掛けは緩急をつけたい。例えば、左ウイングの原口のドリブルにトップ下の香川が連動して崩す形では、単調なサイドチェンジをスイッチにするのではなく、ボランチからのダイアゴナルのパスや、逆サイドのSBからのロングフィードといった大きな展開を起点にしたいところだ。
一方の守備面で言えば、日本がもっとも警戒すべきは、前がかりになった際の相手のカウンターだろう。ポゼッション率を高めて攻撃していると、どうしても中盤がポッカリと空く時間が出てきてしまう。その際、相手にセカンドボールを拾われるのが最悪の展開だ。2ボランチは必ずどちらか中盤に残り、守備のバランスを保っておきたい。
シリアの攻撃はバランスに長けたマルキとポストワークが得意なラファが前線の軸で、この2トップを抑えれば破壊力は半減する。また、併せてパスの供給源となるアンカーのアル・フセインも潰せば、リスクは最小限に抑えられるだろう。おそらく、選手たちもそうしたシリア対策をミーティングで叩き込まれているはずだ。
その意味で言えば、前線の選手たちに求めたいのはスピードの変化で、特にエリア付近に近づいた時の仕掛けは緩急をつけたい。例えば、左ウイングの原口のドリブルにトップ下の香川が連動して崩す形では、単調なサイドチェンジをスイッチにするのではなく、ボランチからのダイアゴナルのパスや、逆サイドのSBからのロングフィードといった大きな展開を起点にしたいところだ。
一方の守備面で言えば、日本がもっとも警戒すべきは、前がかりになった際の相手のカウンターだろう。ポゼッション率を高めて攻撃していると、どうしても中盤がポッカリと空く時間が出てきてしまう。その際、相手にセカンドボールを拾われるのが最悪の展開だ。2ボランチは必ずどちらか中盤に残り、守備のバランスを保っておきたい。
シリアの攻撃はバランスに長けたマルキとポストワークが得意なラファが前線の軸で、この2トップを抑えれば破壊力は半減する。また、併せてパスの供給源となるアンカーのアル・フセインも潰せば、リスクは最小限に抑えられるだろう。おそらく、選手たちもそうしたシリア対策をミーティングで叩き込まれているはずだ。