暗中模索の中で戦った「難しい試合」
采配もプレーも思うようにいかない名古屋に対し、G大阪はその点で冴えていた。後半に入り、J・アラーノだけがややゆったりと、時間を浪費するようなプレーをするようになり、それは良い面を持ちつつもチーム全体の判断とはやや違和感を抱くものではあった。
それでもポゼッションに、速攻にと欠かせない戦力をギリギリまで引っ張った松田浩監督は、満を持しての84分にJ・アラーノを山見大登にスイッチ。馬力のあるアタッカーを入れてチームをリフレッシュさせると、3分後には名古屋の直接FKを東口順昭がキャッチで処理して相手の勢いを断ち切った。そこからのパントキックが鈴木武蔵のスーパーゴールに結びつくのだから、流れというものは恐ろしい。
だが、的確な交代策と東口の勇敢なる好判断が終盤の優位を確固たるものにしたのだから、名古屋とのコントラストは残酷なほどに鮮やかだ。稲垣は試合後、「捉えづらい試合。全部が悪かったわけでもないし、何かを間違えていたのか、って思い返してみても、どこだったんだという。振り返ってみても、難しい試合だなと思う」と、普段の明晰さを発揮できずにいた。それほどまでに、名古屋は暗中模索の中でG大阪と戦っていたのだ。
それでもポゼッションに、速攻にと欠かせない戦力をギリギリまで引っ張った松田浩監督は、満を持しての84分にJ・アラーノを山見大登にスイッチ。馬力のあるアタッカーを入れてチームをリフレッシュさせると、3分後には名古屋の直接FKを東口順昭がキャッチで処理して相手の勢いを断ち切った。そこからのパントキックが鈴木武蔵のスーパーゴールに結びつくのだから、流れというものは恐ろしい。
だが、的確な交代策と東口の勇敢なる好判断が終盤の優位を確固たるものにしたのだから、名古屋とのコントラストは残酷なほどに鮮やかだ。稲垣は試合後、「捉えづらい試合。全部が悪かったわけでもないし、何かを間違えていたのか、って思い返してみても、どこだったんだという。振り返ってみても、難しい試合だなと思う」と、普段の明晰さを発揮できずにいた。それほどまでに、名古屋は暗中模索の中でG大阪と戦っていたのだ。
シュート5本で2点を奪って逃げきったG大阪に対し、計11本が空砲に終わった名古屋。この数字から見える効率の良さは、そのまま両チームの連動感に直結する。チームが一体となって粘り強く戦ったG大阪は、少ないチャンスを必死でものにした。対する名古屋は攻守に掛け違いが多く、シュート数など数字ほどの内容を得られていない。
すべてが悪いわけではなく、決定機も、崩しの形もあったが、どこかで必ずズレが生じた。必要なのはそこを強力に束ねていくカリスマ性のある選手の存在なのか、誰もがすぐに立ち返ることのできる戦術なのか、飛び抜けた個人能力なのか。答えはない。重要なのは失敗に学ぶことであり、ホームゲームで喫した厳しい敗戦から何を引き出し、次の力へと変えられるかである。
あまり胸を張ることではないが、今季の名古屋はこうした浮き沈み、一進一退は何度も経験してきた。ならば次の試合で何を見せてくれるかに期待をかけるほうが得策だろう。64分に負傷交代したマテウス・カストロの状況は気がかりだが、闘える選手は今の名古屋には揃っている。あとは、やるかやらないかの二択だけだ。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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すべてが悪いわけではなく、決定機も、崩しの形もあったが、どこかで必ずズレが生じた。必要なのはそこを強力に束ねていくカリスマ性のある選手の存在なのか、誰もがすぐに立ち返ることのできる戦術なのか、飛び抜けた個人能力なのか。答えはない。重要なのは失敗に学ぶことであり、ホームゲームで喫した厳しい敗戦から何を引き出し、次の力へと変えられるかである。
あまり胸を張ることではないが、今季の名古屋はこうした浮き沈み、一進一退は何度も経験してきた。ならば次の試合で何を見せてくれるかに期待をかけるほうが得策だろう。64分に負傷交代したマテウス・カストロの状況は気がかりだが、闘える選手は今の名古屋には揃っている。あとは、やるかやらないかの二択だけだ。
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