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ブラジル戦で見えた“3つの課題”。ドイツ、スペインの分析を加えて、どうプランニングするか

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2022年06月09日

最も足りなかったのは、躊躇なく行き切ること

良い形でボールを奪い、いかにフィニッシュにつなげられるか。ボールを握る時間は大事だが、そこから点になるチャンスは、W杯の本番ではほとんど無いと考えたほうがいい。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

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 そしてボールを奪ったあとのファーストパスだが、奪ってからどうしようではなく、ボールを奪った時にはパスの出しどころが決まっているぐらい、プランを明確にしていく必要がある。

 もちろん、試合というのは生き物なので、完璧にプラン通りに行くことのほうが少ないが、戦い方の傾向から、相手がボールを奪われた瞬間に、だいたいどこにスペースがあるのか、センターバックと周囲にギャップが生じているのかなど、明確に練られているほど正確なカウンターを打ちやすい。

 ブラジル戦で最も足りなかったと感じたのは、チャンスと見たら躊躇なく行き切ること。そこで奪われるとまたブラジル側のボールになり、裏返されるリスクがあるなかで、特に後半はポゼッションに寄りすぎてしまったところがあった。

 ボールを握る時間を作るというのは、相手の守備を崩すだけでなく、体力を余計に消費しないためにも大事な要素だが、そこから点になるチャンスは強豪との試合、とりわけW杯の本番ではほとんど無いと考えたほうがいい。

 カウンターからチャンスが生じた時に、いかに勇気を持って前にパワーをかけて行けるか。逆に言えば、そのためにポゼッションの時間帯を作っておくことに意味が出てくる。突き詰めて言えば、ブラジルにとってもあくまで親善試合だが、日本にとっても親善試合だった。本当に勝負のための交代カードの切り方はしていなかったように見える。
 
 ブラジル戦で出た収穫と課題に、ドイツやスペインの分析を加えて、どうプランニングしていくか。もちろん個人が少しでも成長して、少しでも良いコンディションで大会に臨むことは大事だが、それだけで勝てるほどW杯、特に日本のグループは甘くない。

 相手はブラジルではなくドイツとスペインであること。そして、もう1つの国がニュージーランドになるのかコスタリカになるのか。

 あまり楽観視するべきではないが、ニュージーランドかコスタリカが、3試合で最も勝点3を取りたい相手であるのも確かで、そのためのプランも怠らずにやっていく必要がある。その意味でもブラジル戦の検証は重要だが、キリンカップサッカーの2試合で選手やオプションを見極めながら、タイトルも掴み取ってもらいたい。

取材・文●河治良幸

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