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【浦和】「僕としてはチャンスだと思った」。古巣・仙台の奇策を発奮材料に、武藤雄樹がふた桁ゴールの新領域へ

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年08月23日

「このシステムはウチのほうが長くやっている。負けるわけにはいかなかった」

仙台に在籍した4年間で6得点。燻っていたアタッカーは、ミシャスタイルと共鳴してその輝きを増している。(C) SOCCER DIGEST

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 仙台がなりふり構わず3バック(守備時は5バック)で来ることには、かなり驚かされたと言う。
 
「ずっと、4バックに自信を持ってやってきたチームですからね。だから(ほぼ同じシステムで来ると知り)むしろ、僕としてはチャンスだと思った。多分、初めてなんじゃないかな? このシステムはウチのほうが長くやってきているので、負けるわけにはいきませんでしたからね」
 
 仙台が不慣れな布陣で臨んできたことも、「必ず点を取りたい」という想いを、いっそう駆り立てる要因になった。武藤にとっては、自身の成長を印象付けた一撃。それは試行錯誤しながらも低迷する仙台の目覚めを喚起する一撃になったとも言えた。
 
 試合は3-1で、浦和が今季三度目、第2ステージに入り初めての3連勝を飾った。第2ステージの順位は4位に上がり、年間1位の座をキープした。
 
ヒーローインタビューを受けたあと、武藤は埼スタのゴール裏の一角にいた仙台サポーターの前で立ち止まって、頭を深々と下げて一礼した。
 
 どういう反応が返ってくるのか不安だったそうだが……山吹色のスタンドからは温かな拍手とともに「頑張れよ!」という声が送られた。
 
 古巣のサポーターの反応を、武藤は素直に喜んだ。
 
「仙台でキャリアのスタートさせてもらって、4年間お世話になったので感謝しています。拍手で迎えてくれたのは、とても嬉しかったです」
 
 この日の活躍は、間違いなく大きな意味を持つだろう。
 
 第1ステージの浦和の優勝も、武藤の活躍ぶりも、「勢いがあるから」というひと言で集約されることがあった。だが、浦和の最大の武器であるコンビネーションから、仙台守備陣を翻弄して決めたこの日の通算10点目は、乗っている「勢い」だけではなく、その実力が「本物」であることを印象づけた。
 
 仙台時代は昨季の4ゴールが年間最多で、4年間の通算は6ゴールしか奪えていなかった。そんなくすぶっていたストライカーがミシャスタイルと遭遇し、日本を代表するアタッカーに変貌を遂げようとしている。
 
 先の東アジアカップで日本代表に初選出された武藤は、北朝鮮、中国戦と2試合・2ゴールと結果を残した。
 
 それでもハリルホジッチ監督から「もっとゴールにこだわれ。Jリーグでも、まだまだ得点数が少ない」と発破をかけられた。チーム内で最多得点を決めているとはいえ、「浦和ほど多くのチャンスを作れるチームにいるわけだから、もっと点を取らなければいけない。そこが第2ステージの課題」と、武藤も認識していた。
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