「もっとプレーの可能性を広げられることが分かった」
90分間、高足が見せたプレーには正直驚いた。なぜかというと、彼はゴール前やディフェンスライン間で一瞬の輝きを放つ選手。鋭い動き出しでスペースに入り込み、ボールを受けたら一瞬のキレで相手をかわしてゴールに迫る。あるいは、高い位置でレシーバーとなったり、一発で裏に抜け出して得点したり、味方のシュートのこぼれ球に反応してゴールを陥れるイメージが強かった。
そんな高足が長い距離のドリブルをガンガン仕掛けて、前への推進力をもたらしていた。おそらくこの試合だけを見た人たちからすると、ドリブラーに映っただろう。試合後、真っ先に高足を捕まえてそのことについて聞くと、照れ笑いを浮かべながらこう答えた。
「実は僕自身もめちゃくちゃ驚いたというか、発見だったんです。ずっと相手の逆を取ることを考えてプレーしてきました。そうじゃないと僕はサイズがないので、相手に簡単に捕まってフィジカルで負けてしまいます。常日頃から細かいボールタッチやボールの置き所、ボディフェイントはこだわってやってきたので、その成果と言うのですかね。まさか自分がこんなにドリブルができるなんて思っていませんでした」
自分の特長を活かすべく、常に相手と味方の位置を見ながらポジションを取ったり、ボールを受けたら相手の逆を取るプレーを仕掛け、シュートコースやパスコースを見出していた。それが知らず知らずのうちに、自分が長い距離をドリブルしても、常に変化する状況の中で自分がボールを運んでいくコースを把握できる力を培っていたのだ。
目標とする選手は、同じ前橋育英の10番を背負った飯島陸(現ヴァンフォーレ甲府)。
「飯島陸選手は僕とサイズ的にもほぼ変わらないのに、あれだけ上手いし、レベルが高い場所で結果を出しています。僕も常に意識している存在です。一番参考にしているのは裏抜けの部分で、一瞬の隙を見逃さずに相手にとって嫌な位置や点が取れる位置に入っています。しかもしっかりと決め切るし、それをプロの舞台でも変わらずにやっているので、本当に参考になりますし、僕にとって希望を持たせてくれる存在です」
そんな高足が長い距離のドリブルをガンガン仕掛けて、前への推進力をもたらしていた。おそらくこの試合だけを見た人たちからすると、ドリブラーに映っただろう。試合後、真っ先に高足を捕まえてそのことについて聞くと、照れ笑いを浮かべながらこう答えた。
「実は僕自身もめちゃくちゃ驚いたというか、発見だったんです。ずっと相手の逆を取ることを考えてプレーしてきました。そうじゃないと僕はサイズがないので、相手に簡単に捕まってフィジカルで負けてしまいます。常日頃から細かいボールタッチやボールの置き所、ボディフェイントはこだわってやってきたので、その成果と言うのですかね。まさか自分がこんなにドリブルができるなんて思っていませんでした」
自分の特長を活かすべく、常に相手と味方の位置を見ながらポジションを取ったり、ボールを受けたら相手の逆を取るプレーを仕掛け、シュートコースやパスコースを見出していた。それが知らず知らずのうちに、自分が長い距離をドリブルしても、常に変化する状況の中で自分がボールを運んでいくコースを把握できる力を培っていたのだ。
目標とする選手は、同じ前橋育英の10番を背負った飯島陸(現ヴァンフォーレ甲府)。
「飯島陸選手は僕とサイズ的にもほぼ変わらないのに、あれだけ上手いし、レベルが高い場所で結果を出しています。僕も常に意識している存在です。一番参考にしているのは裏抜けの部分で、一瞬の隙を見逃さずに相手にとって嫌な位置や点が取れる位置に入っています。しかもしっかりと決め切るし、それをプロの舞台でも変わらずにやっているので、本当に参考になりますし、僕にとって希望を持たせてくれる存在です」
ここにドリブルを得意とする昨年の10番・笠柳翼(現V・ファーレン長崎)も加わった。
「翼さんのドリブルは凄すぎます。でも僕も翼さんのように長い距離をドリブルでかわしていって、かつフィニッシュにも絡めるような選手になりたい」
気づきが人を成長させる。しかも、その気づきは自分がチームのためを思って自主的に行動した先にあった。
「ドリブルという新たな武器を手に入れたというか、自分がもっとプレーの可能性を広げられることが分かったので、これから意欲的に練習から取り組んでいきたいです」
高足にとってただの1試合ではなかったこの一戦。これから描いていく成長曲線が非常に楽しみだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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気づきが人を成長させる。しかも、その気づきは自分がチームのためを思って自主的に行動した先にあった。
「ドリブルという新たな武器を手に入れたというか、自分がもっとプレーの可能性を広げられることが分かったので、これから意欲的に練習から取り組んでいきたいです」
高足にとってただの1試合ではなかったこの一戦。これから描いていく成長曲線が非常に楽しみだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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