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【喜熨斗勝史の欧州戦記|第13回】W杯の抽選結果をセルビアはどう見た? 同じ第3ポッドでも日本とは決定的な違いがある

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2022年04月27日

ドイツ代表、スペイン代表に勝利すれば、大きなモデルケースになるかもしれない

ニコラ・ミレンコヴィッチ(写真左)と喜熨斗コーチ(写真右)。5月中旬にはコンディションチェックのため視察に向かう。

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 ベスト8を目標にする日本代表は今後、森保監督を中心にチーム方針を固めていくと思われます。スタイルを継続して勝利を目指すのか、それとも形にとらわれない勝利によって日本サッカー界を盛り上げていくのか。

 どちらも正解でありますが、セルビア代表と決定的に違うのは“強豪に勝つための指針”を手にしていないことです。我々はポルトガル代表相手に攻め切って勝利した。でも現在の日本代表は地理的なディスアドバンテージがあって世界トップと真剣勝負のなかで戦い、勝利した経験がありません。ドイツ代表、スペイン代表に勝利すれば、それは大きなモデルケースになるかもしれないです。お互いですが、第3戦まで真剣勝負ができるようなシチュエーションが作れるようにしたいですね。
 
 その準備段階として6月のIMC(インターナショナルマッチカレンダー)の使い方は重要です。欧州国は6月の4試合すべてがUEFAネーションズリーグで埋まっています。また北中米カリブ海も6月中旬からCONCACAFネーションズリーグが開催されます。

 日本の一部ファンからは「なんでワールドカップ本大会を想定して欧州国と強化試合をしないのか?」という声も挙がっているようですが、そもそも試合開催ができないのが実状です。日本代表が対戦できる可能性があるのは南米勢かアフリカ勢。また『仮想〇〇』はあくまで『仮想』であって100%の対策にはならないですし、パラグアイ代表や交渉が進んでいるブラジル代表戦が実現すれば、それは現時点での最高のテストマッチになると思います。
 
 自分たちよりも格上の相手と試合をすることで欠点を浮き彫りにし、何ができて何ができないのかを明確にする。私たちも3月に親善試合でデンマーク代表と対戦して0-3の敗戦。ポルトガル代表に勝って“良くやった!”という声しか聞こえなかったなかで、自分たちは決して世界一ではないのを認識させられました。しっかりやらないと勝てないというのを認識させてくれたのは良かったことだと考えています。
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