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【喜熨斗勝史の欧州戦記|第12回】イタリア敗退で改めて戦慄を覚えたヨーロッパ予選。実力拮抗の一因とは?

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2022年03月31日

欧州国全体の底上げができている一因は…

ブダペストでのストイコビッチ監督と喜熨斗コーチ

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 その欧州国全体の底上げができているのは、絶え間ない真剣勝負のサイクルがあるのが一因に挙げられるでしょう。例えばワールドカップ欧州予選は終わったばかりですが、6月にはUEFAネーションズリーグが開幕します。9月の2試合を含めて公式戦6試合が予定されていて、その後はワールドカップ本大会。それが終わると、すぐにEURO予選へと突入します。

 ワールドカップは世紀の祭典でマイルストーン(指標)でありますが、同時に代表強化の側面でみれば通過点。ゴールではありません。日本は地理的にどうしてもフレンドリーマッチが多く為らざるを得ず、強化にはつながっているのですが充分ではないハンデがあります。継続的な強化をしていくことを考えれば、欧州のように真剣勝負の場が多いほうが成長を促す点で大きなメリットがあるのは明白です。

 だからこそ我々は3月にハンガリー&デンマークのフレンドリーマッチで新たな選手を招集してテストをするのではなく、これまでの継続を重視しました。そして2か国とマッチメイキングしたのはUEFAネーションズリーグを見据えたもの(スウェーデン、ノルウェー、スロベニアと同組)。
 
 ハンガリーには1-0で勝利。デンマークには0-3で敗れました。ただ、強い相手と戦わないと強化にならないので、FIFAランク10位以内のチームと戦えたのは良かったです。点を取れなかった原因や失点の防ぎ方を再考して、ネーションズリーグに臨みます。負けは誉められたものではありませんが、強くなるためには必要な事なので、前向きに捉えて頑張ります。

 ワールドカップも大事ですが、まずは6月に向けて良い強化試合になったと思います。私自身で言えば、4月にはユベントスに移籍したFWドゥシャン・ヴラホヴィッチがいるトリノや、FWルカ・ヨヴィッチ(レアル・マドリード)やMFネマニャ・マクシモヴィッチ(ヘタフェ)らがいるマドリードを訪問しようと思っています。そこでクラブとのコミュニケーションを図り、選手個々のコンディション把握などに努め、ネーションズリーグに備えたいと思っています。
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