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9人の磐田が見せた闘志。3年ぶりのJ1静岡ダービーで浮かび上がる今季の狙いと今後の課題

カテゴリ:Jリーグ

高橋のぶこ

2022年02月28日

伊藤監督が語った改善点は…

伊藤監督は、攻撃時の陣形やボール回収に課題を感じたという。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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 だが、後半は相手の圧にラインが下がり、最終ラインとボランチとの間に距離ができて、清水のペースに転じる。鈴木も警戒を強められてランを封じられ、さらに高い位置をとる相手サイドハーフとの駆け引きに腐心する中で、ほとんどボールに触れられなかった。磐田は左サイドの深い位置でボールを回すも、素早い囲いこみに潰されチャンスを作れない。

 67分、左サイドからゴール前に送ったパスをカットされ、ケアできていなかった裏をカウンターでとられてゴールを割られ1-2に。これが決勝点となった。

 失点はいずれも、プレスと縦に速い攻めをストロングポイントとする清水の形。磐田もハードワークをして前から追ったが、試合を通して、奪われたあとに奪い返すスピードや強度、プレスのオーガナイズに相手との差があった。さらに、74分に山本義道が2枚目のイエローで退場、78分には交代出場したファビアン・ゴンザレスが一発レッドとなってフィールドプレーヤーが9人になり、厳しい状況となる。

 しかし磐田は諦めず、むしろそれまで以上に走り、ファイトし、アグレッシブな攻守で清水を受け身に回らせ、慌てさせた。相手のミスにも助けられたが、カウンターからの決定的ピンチをしのぎ、大井がパワープレーに出て最後まで勝点1を目指した闘志は、次に繫がるものだ。
 
 清水の平岡監督は「勝利は嬉しいが悲しい気持ちもある」と、3年ぶりのJ1での静岡ダービーが不完全燃焼に終わったことを残念がった。残り15分での2人退場は、磐田にとってももちろん痛かった。だが、監督も選手もそれだけを敗因と捉えてはおらず、問題から目を逸らしていない。

「同サイドで人数をかけて崩すことも良いけれど、サイドチェンジもチャンスメイクには必要。チームとして共通認識を持っていきたい」と鈴木。大きな展開を作れなかったことを課題に挙げた。

「まだまだ自分たちがやりたいこと全部はできていない。この2試合の内容を反省し、生かして、ミスを恐れずに繋ぐべきところは繋ぐということをしっかりやっていきたいと思う」と大井。

 そして、伊藤監督は、「勝つために攻撃時の守備陣形やリスクマネジメント、回収能力が重要になる。球際の強さも改善していかなくてはいけない。顔を上げてチームひとつになって戦っていきたい」と語った。

 新監督のもとで自分たちのサッカーのレベルアップを目指す今季は、J1リーグを戦いながらトライ&エラーを重ね、修正を図っていけるかどうかが鍵。チームは京都戦に向け、しっかり課題に向き合っている。

取材・文●高橋のぶ子

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