1試合8点は、選手権でのチーム史上最多得点。2回戦で停滞していた攻撃に連動性も
前半だけで6-0というスコアを叩き出し、後半に入ってからも野村と西村は躍動し続けた。後半9分に西村が自陣で驚異のボールキープを見せて相手のカウンターを阻止すると、同13分には4人が絡んだ速攻の起点となる。同19分に「清水も試してみたかった」と川口修監督の意図もあり、西村はDF清水和馬(3年)との交代でお役御免。
一方の野村も古川がボールを持つ度に絶妙な距離感でポジショニングを取り、相手を揺さぶるプレーを続けた。随所に古川のドリブルの威力を引き出したが、野村は後半34分に何度もアップダウンを繰り返した影響で足を攣りそうになり、FW栗山諒(3年)と交代してお役御免となった。
結果、チームは8-0という静学史上選手権最多得点をマークし、準々決勝進出。7点目の起点と8点目のアシストは、西村に代わって入ったサイドバックの清水だった。
「サイドバックは我々にとって重要なポジションで、攻撃的な選手を置いています。ウィングだけに頼らず、サイドは2人で攻めることを大事にしていて、守備をやりながら、攻撃を持たせることは野村も西村もできる選手だと思います」。
試合後、川口監督は静学におけるサイドバックの重要性と2人の能力をこう口にした。
「第2戦目は連動性がなかった。パスの出し手と受け手だけの関係になってしまい、停滞していた」
2回戦の近大和歌山戦では攻撃が上手く噛み合わず、1-0の辛勝だった。この試合で野村は2本、西村は1本のシュートを放っているが、ストロングである古川と高橋隆大(2年)の両ウイングとの連係面では課題を残していた。その課題解消の答えをこの試合で見事に示して見せた。
静学の爆発力のある攻撃陣の影には、頭脳とテクニックを兼ね揃えた『必ず一人は剥がせる両サイドバック』あり。野村海翔、西村湧志、そして清水和馬。彼らのプレーこそが、静学の多彩な攻撃を生み出す原動力となっているのだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

結果、チームは8-0という静学史上選手権最多得点をマークし、準々決勝進出。7点目の起点と8点目のアシストは、西村に代わって入ったサイドバックの清水だった。
「サイドバックは我々にとって重要なポジションで、攻撃的な選手を置いています。ウィングだけに頼らず、サイドは2人で攻めることを大事にしていて、守備をやりながら、攻撃を持たせることは野村も西村もできる選手だと思います」。
試合後、川口監督は静学におけるサイドバックの重要性と2人の能力をこう口にした。
「第2戦目は連動性がなかった。パスの出し手と受け手だけの関係になってしまい、停滞していた」
2回戦の近大和歌山戦では攻撃が上手く噛み合わず、1-0の辛勝だった。この試合で野村は2本、西村は1本のシュートを放っているが、ストロングである古川と高橋隆大(2年)の両ウイングとの連係面では課題を残していた。その課題解消の答えをこの試合で見事に示して見せた。
静学の爆発力のある攻撃陣の影には、頭脳とテクニックを兼ね揃えた『必ず一人は剥がせる両サイドバック』あり。野村海翔、西村湧志、そして清水和馬。彼らのプレーこそが、静学の多彩な攻撃を生み出す原動力となっているのだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
