本当にクラブで活躍する調子の良い選手を呼べば良いのであろうか?
代表監督とクラブの監督は違う。毎日、選手と顔を合わせて試合のためのトレーニングをして試合を迎えられ、毎日何らかのアプローチを掛けて選手の人となりを知りマネジメントできるクラブ監督に対し、代表監督は1年間で試合の近くでしか招集できず、いろんなクラブから来る選手を預かって、長くて数週間、短ければ2、3日の期間でチームを作って試合に望む。
さらに代表監督は、各選手の状態をしっかり確認するのも簡単ではなく、数人のスタッフで手分けして選手をチェック。各クラブでの活躍や動きを注視し、年間を通して、自分のマネジメントによって同じ釜の飯を食う感覚ではない中で、チームを作らなければならない。
この違いは大きい。
選手選考はそう簡単なことではない。誰より誰が良いと決めつけることは、サッカーを知っていれば、選手マネジメントの難しさを分かっていれば、そう簡単に言えるものではない。
言えないものなのだ・・・。
よくネットや雑誌で評論家やコメンテーター、元選手などが、「調子の良い選手を使えば良い」「調子の良い選手を呼んでいない」と言うが、本当にクラブで活躍する調子の良い選手を呼べば良いのであろうか?
もちろん余裕のある試合。親善試合やキャンプ(トレーニング)にリーグ戦で調子の良い選手を招集するのは良いと思うが、大事な本番、例えばワールドカップ予選で調子が良いというだけで呼ぶことは出来ても、今まで支えて来た選手に代えて使うのは難しい。
そしてブラジル代表でよく使う言葉に「セレソン(代表)の心か、クラブの心」というのがあって、彼らはセレソン=代表の心=コラソンを、代表の心を持っているか? いや、彼はクラブの心しかない――。クラブ、リーグで活躍する選手には、そうした評価が下される時がある。
代表監督とは選手に代表の心を持っているかどうか、の確認を短い時間で見極め、そしてそうであることだけを確認するのではなく、戦術やコンセプト、考え方を理解させ、周りの選手たちとの関わりや協調性をチェックし、絶対に負けられない戦い試合に送りこまなければならない。
それをいくら単なる会食の場とは言え、「日本代表の2トップは誰と誰」「1トップなら誰」なんて発言できる訳がないのである。
ただ、海外(ヨーロッパ)へたくさんの若い才能のある選手がチャレンジし、何人かがJリーグに戻って来てプレーするようになった。少し入れ替えが必要な転機なのかもしれない。
選手起用もシステムも戦術も新しいトライをしていく中で日本代表のサッカーを確立させ、リーダーやエース、いぶし銀のような仕事をするという役割分担が決まってくるのかもしれない。
代表の話をしつつ、僕自身も新しい考え方やトレーニング方法を取り入れてチームをより良くマネジメントしていかなければと感じた。
今、鈴鹿が世間を騒がせご迷惑をかけてしまい、不安な思い心配をかけてしまっていることを本当に申し訳なく思っている。
今、自分ができることを整理して、しっかりした方向へ進まなければならないと思う。
今年も残り僅か。2021年も年末を迎える。皆さん良い年をお迎え下さい。
来年はワールドカップイヤー・・・。サッカー界にとっても大事な年となる。
2021年12月17日
三浦泰年
この違いは大きい。
選手選考はそう簡単なことではない。誰より誰が良いと決めつけることは、サッカーを知っていれば、選手マネジメントの難しさを分かっていれば、そう簡単に言えるものではない。
言えないものなのだ・・・。
よくネットや雑誌で評論家やコメンテーター、元選手などが、「調子の良い選手を使えば良い」「調子の良い選手を呼んでいない」と言うが、本当にクラブで活躍する調子の良い選手を呼べば良いのであろうか?
もちろん余裕のある試合。親善試合やキャンプ(トレーニング)にリーグ戦で調子の良い選手を招集するのは良いと思うが、大事な本番、例えばワールドカップ予選で調子が良いというだけで呼ぶことは出来ても、今まで支えて来た選手に代えて使うのは難しい。
そしてブラジル代表でよく使う言葉に「セレソン(代表)の心か、クラブの心」というのがあって、彼らはセレソン=代表の心=コラソンを、代表の心を持っているか? いや、彼はクラブの心しかない――。クラブ、リーグで活躍する選手には、そうした評価が下される時がある。
代表監督とは選手に代表の心を持っているかどうか、の確認を短い時間で見極め、そしてそうであることだけを確認するのではなく、戦術やコンセプト、考え方を理解させ、周りの選手たちとの関わりや協調性をチェックし、絶対に負けられない戦い試合に送りこまなければならない。
それをいくら単なる会食の場とは言え、「日本代表の2トップは誰と誰」「1トップなら誰」なんて発言できる訳がないのである。
ただ、海外(ヨーロッパ)へたくさんの若い才能のある選手がチャレンジし、何人かがJリーグに戻って来てプレーするようになった。少し入れ替えが必要な転機なのかもしれない。
選手起用もシステムも戦術も新しいトライをしていく中で日本代表のサッカーを確立させ、リーダーやエース、いぶし銀のような仕事をするという役割分担が決まってくるのかもしれない。
代表の話をしつつ、僕自身も新しい考え方やトレーニング方法を取り入れてチームをより良くマネジメントしていかなければと感じた。
今、鈴鹿が世間を騒がせご迷惑をかけてしまい、不安な思い心配をかけてしまっていることを本当に申し訳なく思っている。
今、自分ができることを整理して、しっかりした方向へ進まなければならないと思う。
今年も残り僅か。2021年も年末を迎える。皆さん良い年をお迎え下さい。
来年はワールドカップイヤー・・・。サッカー界にとっても大事な年となる。
2021年12月17日
三浦泰年