個人の活躍に目を向けると、真っ先に浮かぶのは首位・C大阪のDF庄司朋乃也。CBの相方である森下怜哉が「頼れるチームリーダー。何かあるたびに声をかけて、集中力を保ってくれる」と話すように、持ち前の守備力に加えラインコントロールの面でも統率力も増しており、存在感が際立っている。

【U-18プレミアPHOTO】WEST編｜前半戦ベストプレーヤー
                                                                                                                     
　名古屋U18の主将、FW森晃太は、強靭な肉体を活かした突破力と負けん気の強さを全面に出したプレーでチームを牽引。多彩な得点パターンを持つFW加藤陸次樹（広島ユース）もチームが不調に喘ぐなか、得点ランクトップの９点をマークしているのは特筆に値する。
 
　また昇格組からはMF林大地（履正社）のパフォーマンスが光る。開幕戦に「プレミアリーグはレベルが上がって楽しい」と口にした通り、チームが不調に苦しむなかでもひとり気を吐きドリブルで好機を演出。８節の京都橘戦ではハットとトリックを達成し、初勝利を手繰り寄せた。
 
　同じく昇格組の大分U-18の吉平翼は５得点を奪う攻撃面はもちろん、前線からの積極的なチェイシングで守備陣の負担の軽減にも貢献。後半戦もチームの行方を左右する存在になりそうだ。
 
　上級生だけでなく下級生の活躍も忘れてはならない。先月、ザルツブルク移籍が発表されMF奥川雅也の出身である京都U-18からは、また新たなドリブラーが才能を開花させつつある。２年生MF島村拓弥のプレーには元日本代表DFの森岡隆三監督がこう評している。
「スーパードリブラー。これまでは判断力に難があったけど、少しずつ良くなっている。ボールを獲られようが、何されようがドリブルを続けるのは相手にとって嫌だと思う」
　切れ味鋭いドリブルは坊主頭と相まって、一際目を惹く。
 
「レアルのイスコみたいに、派手さはないけど、なにか効いてるなという選手になってほしい」と梅津博徳監督が期待を寄せるG大阪ユースのMF食野亮太郎もスタメンに定着。さらにルーキーながら、名門・東福岡高のレギュラー争いに絡むFW福田湧矢も今後が期待される存在だ。

取材・文：森田将義（サッカーライター）