【第2S展望】“中盤の最適解”を見出せればスタートダッシュも。
ポイント4)第2ステージの目標と達成への青写真は?
タイトル獲得(リーグ戦、天皇杯)
今季はタイトル獲得を目標に掲げており、目標達成のためには当然、巻き返しが期待される。ナビスコカップは予選で敗退しており、可能性が残るタイトルはリーグ戦と天皇杯のふたつのみだ。
第2ステージ初戦はホームでFC東京との「多摩川クラシコ」。小林や大島ら怪我人が続々と復帰しており、ベストメンバーに近い布陣で臨めるのは心強い。まずはライバルに勝利し、そのままの勢いで勝点をコンスタントに積み重ねたい。
戦術上のポイントはシステム。3バックが浸透し始めているなか、復帰した小林や大島をどうはめ込むか。また、新たに加入した田坂の起用法も見どころだ。一方、ボランチの組み合わせも注目。第1ステージの終盤戦は「谷口+森谷」が2ボランチを形成しており、中村はベンチスタートという形を採用した。ポゼッションサッカーの根幹となるポジションだけに、“中盤の最適解”を見出せればスタートダッシュもあり得る。
ポイント5)第2ステージに向けた補強ポイントと新戦力獲得の動きは?
アタッカーとして獲得した杉本、橋本らのフィット具合が今ひとつで、戦術的には機能している船山もいまだノーゴールと結果を残せていない。そうした状況も受けて、6月下旬にボーフムから田坂を完全移籍で獲得した。
水準以上の技術に加えて、勝負どころで仕掛ける積極性も備えているだけに、3トップの一角、中盤のサイド、ボランチなど複数のポジションで起用されそうだ。12年4月からの約4か月間ながら“風間講座”も受けており、戦術理解の下地はある。総合的に考えれば、ユーティリティ性を備えた田坂の加入は大きな意味を持つ。
文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)