【第1S総括】怪我人続出の余波をモロに受け、ベストメンバーを組めず。
J1第1ステージは浦和の無敗優勝で幕を閉じたが、前半戦の17試合を全18チームはいかに戦ったのか?
『サッカーダイジェスト』の各チーム担当記者が、6月27日で最終節を迎えた第1ステージを振り返り総括するとともに、第2ステージに向けた各チームの動きと見どころを解説する。
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川崎フロンターレ
第1S成績:5位 勝点:30 9勝3分5敗 32得点・26失点
ポイント1)第1ステージの出来を点数で表わすと?
60点
序盤戦から怪我人が続出した影響もあり、思うようにベストメンバーを組めないまま試行錯誤が続いた。とりわけ小林と大島が離脱した穴を大きく、システムや先発が試合毎に変わる形となり、本来の持ち味である「ポゼッションサッカー」も機能不全に終わった。
課題ばかりが目に付いた一方、収穫がなかったわけではない。ルーキーの車屋と新戦力のエウシーニョが開幕から主力に定着し、両者とも複数のポジションをこなしながらフル稼働した。また、怪我人続出の余波とはいえ、4バックと3バックを併用しながら新たな可能性を模索。3バックは徐々に浸透しつつある。
ポイント2)第1ステージのチームMVPは?
大久保嘉人
チームの調子がいまひとつ上がらないなか、ここぞというチャンスを確実にモノにする嗅覚は圧巻だった。16節の松本戦ではPKを失敗したが、それでも第1ステージを終えて得点ランク3位の11ゴール。厳しいマークに遭いながらも、卓越したキープ力で起点となり、攻撃を牽引する姿は頼もしい限りだ。
ポイント3)第2ステージでの巻き返しや台頭が期待される選手は?
谷口彰吾
ハリルホジッチ体制下で初招集され、6月11日のイラク戦で途中出場ながらボランチで代表デビューを飾るなど勢いに乗っている。リーグ戦ではCB、3バックの左をこなしながら、第1ステージ終盤からボランチに定着。パスの精度や局面での判断に改善の余地は多いが、秘めたポテンシャルは申し分がなく、彼の成長スピードによって今後のチーム作りも変わってきそうだ。