プロアスリートの言葉は、世界中で瞬く間に拡散される。残念ながら、それは必ずしも本人の意図どおりに伝わるとは限らない。
セルティックでのブレイクで注目を集める古橋亨梧のコメントに、スコットランドでの経験が豊富な元選手のノエル・ウィーランが『Football Insider』で苦言を呈した。
古橋は先日、日本メディアでのインタビューで、冨安健洋がアーセナルで活躍していることは「モチベーション」になると話した。スコットランドからプレミアリーグに挑戦する選手が少なくないことから、結果を出し続ければ「それも近道になる」と述べた。
ウィーランは、この言葉をよく思わなかったようだ。
日本代表FWは最近、サウサンプトンからの関心が噂になった。去就を巡る報道が出るようになった中での本人発言だけに、「今は契約しているクラブに集中するべきだ」と主張している。
「プレミアリーグ移籍の噂について話すよりも、まずはセルティックで仕事をすべきだ。その仕事を正しくやれば、オファーはあるだろう。クラブで大きな仕事が待っているときに、プレミアリーグに関して話すのは、いまセルティックがもっとも聞きたくないことだろう」
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「セルティックがもっとも聞きたくないことだろう」
ウィーランは「わたしは、少し敬意を欠いていると思う」と続けている。
「プレミアを目指すのは何も間違っていない。でも、まだセルティックと契約したばかりだ。そして、タイトルをもたらすための大きな仕事が待っている」
古橋のインタビューから、セルティックに対する敬意の欠如は感じられない。「近道」発言に続き、「チームのために何か残せたら」という言葉も口にしている。
活躍すればするほど、周囲の雑音が大きくなるのは避けられない。そういった声に煩わされることなく、集中を保ち、さらに飛躍するのを期待するばかりだ。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部