9月に入ってパフォーマンスがより洗練されてきた
[J1第29節]浦和2-0C大阪/9月18日/埼玉
気づけばそのプレーに目を奪われている。このドリブラーがボールを持てば、次は何をするのだろうと胸が躍る。
今、浦和レッズの汰木康也は、そうした観るものを興奮させるプレーヤーである。
J1第29節セレッソ大阪戦、主戦場の左サイドハーフで先発した汰木は再三にわたって左サイドから鋭く仕掛け、スタジアムを沸かせた。
もともと柔らかなボールテクニックには定評があったし、これまでも観客を唸らせるようなシーンは少なくなかった。ただし、ひとりで持ちすぎてボールをロストするシーンやクロスやパスのタイミングが味方と合わない場面も散見された。
ところが今年9月に入って先発に定着してからのパフォーマンスは、より洗練された印象があるのだ。逆に言えば、だからこそ先発に定着しているのだろう。
具体的に言えば、プレーの幅が広がり、ドリブル、パス、抜け出しの判断が良くなったのである。
C大阪戦で象徴的だったのが6分のシーンだ。左サイドでボールを受けると、ひとり目の相手をスピードで振り切り、ふたり目と3人目は明本とのワンツーで鮮やかに抜き去っていった。そのあとはCBを釣り出し、中央の江坂へとラストパスを送っている。惜しくも合わなかったが、ハーフウェイラインから瞬く間に決定機を作ったそのプレーは、見事と言えた。
気づけばそのプレーに目を奪われている。このドリブラーがボールを持てば、次は何をするのだろうと胸が躍る。
今、浦和レッズの汰木康也は、そうした観るものを興奮させるプレーヤーである。
J1第29節セレッソ大阪戦、主戦場の左サイドハーフで先発した汰木は再三にわたって左サイドから鋭く仕掛け、スタジアムを沸かせた。
もともと柔らかなボールテクニックには定評があったし、これまでも観客を唸らせるようなシーンは少なくなかった。ただし、ひとりで持ちすぎてボールをロストするシーンやクロスやパスのタイミングが味方と合わない場面も散見された。
ところが今年9月に入って先発に定着してからのパフォーマンスは、より洗練された印象があるのだ。逆に言えば、だからこそ先発に定着しているのだろう。
具体的に言えば、プレーの幅が広がり、ドリブル、パス、抜け出しの判断が良くなったのである。
C大阪戦で象徴的だったのが6分のシーンだ。左サイドでボールを受けると、ひとり目の相手をスピードで振り切り、ふたり目と3人目は明本とのワンツーで鮮やかに抜き去っていった。そのあとはCBを釣り出し、中央の江坂へとラストパスを送っている。惜しくも合わなかったが、ハーフウェイラインから瞬く間に決定機を作ったそのプレーは、見事と言えた。
そして極めつけは59分。ピッチ中央から一気にゴール前へと飛び出すと、CB岩波拓也のロングフィードを引き出して見事にゴールを奪ってみせた。
こうしたプレーの選択肢が多くなっただけでなく、その使いどころが秀逸なのだ。おそらくはチーム戦術の理解力が高まり、今すべきプレーが整理されてきたのだろう。
ヘディングで決めた横浜FC戦から続けて、これでリーグ戦2試合連続ゴール。2014年に山形でプロキャリアをスタートさせてから2戦連発は初めてで、今季はここまで自己最多の4アシストも決めている点からも成長をうかがわせる。
横浜FC戦後、汰木は以下のようにコメントしている。
「ひとつは(9月1日ルヴァンカップ準々決勝の)川崎戦くらいから、前の選手と本当に良い距離感、関係でプレーできているので、外だけじゃなくて自分が一緒に中に入っていくシーンも増えてきました。その流れの中でのシーンだったと思います。自分のプレーの幅も広がったと思っています」
29試合消化時点でチームは3位の名古屋グランパスと勝点2差の6位。ACL出場権を懸けたレースは3位~7位までの5チームがしのぎを削る状態となっている。
ここから、より熾烈を極めそうな終盤戦で、凄みを増すドリブラーがさらなる輝きを放ってくれるに違いない。目が離せなくなりそうだ。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
【J1第29節PHOTO】浦和2-0C大阪|リーグ6戦負けなし!江坂、汰木のゴールで浦和が完勝!
こうしたプレーの選択肢が多くなっただけでなく、その使いどころが秀逸なのだ。おそらくはチーム戦術の理解力が高まり、今すべきプレーが整理されてきたのだろう。
ヘディングで決めた横浜FC戦から続けて、これでリーグ戦2試合連続ゴール。2014年に山形でプロキャリアをスタートさせてから2戦連発は初めてで、今季はここまで自己最多の4アシストも決めている点からも成長をうかがわせる。
横浜FC戦後、汰木は以下のようにコメントしている。
「ひとつは(9月1日ルヴァンカップ準々決勝の)川崎戦くらいから、前の選手と本当に良い距離感、関係でプレーできているので、外だけじゃなくて自分が一緒に中に入っていくシーンも増えてきました。その流れの中でのシーンだったと思います。自分のプレーの幅も広がったと思っています」
29試合消化時点でチームは3位の名古屋グランパスと勝点2差の6位。ACL出場権を懸けたレースは3位~7位までの5チームがしのぎを削る状態となっている。
ここから、より熾烈を極めそうな終盤戦で、凄みを増すドリブラーがさらなる輝きを放ってくれるに違いない。目が離せなくなりそうだ。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
【J1第29節PHOTO】浦和2-0C大阪|リーグ6戦負けなし!江坂、汰木のゴールで浦和が完勝!