• トップ
  • ニュース一覧
  • 強烈な個性が輝いたクラブユース選手権U-15。FC東京、鳥栖、ヴェルディの強さを支えたタレントたちに注目!

強烈な個性が輝いたクラブユース選手権U-15。FC東京、鳥栖、ヴェルディの強さを支えたタレントたちに注目!

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2021年08月27日

決勝を争ったFC東京U-15むさしと鳥栖U-15には魅力的なタレントが目白押し

優勝したFC東京U-15むさし。決勝では、鳥栖U-15との接戦をPK戦の末にモノにした。写真:松尾祐希

画像を見る

 2年ぶりに開催された真夏の日本一決定戦を制したのはFC東京U-15むさしだった。

 8月15日から24日まで開催された日本クラブユースサッカー選手権(U-15)。昨年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でU-18のカテゴリーは冬に行なった一方で、U-15のカテゴリーは冬に高円宮杯JFA全日本U-15サッカー大会を開催するため、1989年に創設されて以降初めて大会中止となった。
 
 その中で迎えた今大会は“コロナ禍”の難しい状況下での開催となったが、幸いにも出場辞退するチームはなく、無事に大会は全日程を滞りなく消化できた。「コロナ禍で開催されることに感謝をしないといけません。サッカー協会や地元の人も含め、関係者たちが尽力をしてくれたからこそ大会が開催できました。僕たちは感謝の想いを持って戦う。ここは選手たちに常々伝えていました」と、FC東京U-15むさしの北慎監督も多くの人に謝意を述べた。

 選手たちにとって、夏に8試合を経験できた意味は大きい。昨季は冬に全国大会を開催できたものの、例年に比べて真剣勝負の公式戦があまり行えなかった。通常のリーグ戦は消化できずに終わったケースも少なくない。本来であれば、夏に積み上げるはずだった実戦経験が不足していた面は否めない。公式戦の場がなくなれば、育成年代の選手たちの成長曲線にも影響を及ぼすだろう。そうした側面を含め、今夏に大会が開催できた点は、伸び盛りの選手たちにとってプラスとなったのは間違いない。

 準決勝、決勝に進出したチームにも、今大会でひと回りもふた周りも成長した選手が多くいた。

 優勝したFC東京U-15むさしでは、MF川村陸空(中3)、MF佐藤龍之介(中3)、FW山口太陽(中3)が存在感を発揮。左サイドハーフを主戦場とする川村は得意のドリブルで相手を翻弄し、緩急を付けた突破から中に切れ込んで多くのチャンスに絡んだ。佐藤は中盤の底からパスを散らしながら、確かな戦術眼でゲームメイク。165cmの小柄な身体からパンチの効いたミドルシュートも迫力があり、何度もゴールを脅かした。一学年上のU-16日本代表候補に選出された経験を持つ山口は左利きのストライカー。ボールを持てばまずシュートを考え、角度がないところからも思い切って足を振る。その姿勢は他にはない魅力だ。

 決勝でPK負けを喫したサガン鳥栖U-15にも強烈な個性を持つ選手が多く、個々の特徴を出しながら一人ひとりがトップのスタイルを体現。とりわけ、CBの大場章太郎(中3)が示した存在感は別格だった。強烈なリーダーシップで守備陣を統率し、優勝したFC東京U-15むさしを零封。プレーでもチームを牽引し、188cmの高さを生かした空中戦の強さと身体を張った守りはトップチームに通ずるモノを感じさせた。さらに経験を積んでいけば、目標とする日本代表・吉田麻也(サンプドリア)のようなスケールのDFになる可能性は小さくない。

 最前線ではFW山﨑遥稀(中3)が鳥栖らしさを見せた。前線から猛然とボールを追い、奪えなかったとしても猛ダッシュでプレスバックを敢行。本来の持ち場で相手ゴール前でも積極的にゴールを狙い、準決勝の東京V戦では角度のないところから強烈な一撃を叩き込んだ。「守備の献身性もあり、(今大会は)ゴール前のクオリティも出せている。本当に自分たちのクラブのFWだなという感じがありました」と森恵佑監督も太鼓判を推すパフォーマンスで、さらなる飛躍を予感させたのは間違いない。
 
【関連記事】
総体ベストイレブン!今大会の主役・松木玖生など青森山田から最多4名を選出。得点王に輝いた2年生FWも
劇的勝利で日本一に! 青森山田の松木玖生が決勝戦後に流した涙の真相「3年間取り組んできても全然だめで…」【総体】
青森山田、衝撃の強さ! 静岡学園をシュート0本に抑える"完勝劇”を支えた最強ボランチコンビの働きぶり
【インターハイ】優秀選手33名が発表! 16年ぶりVの青森山田から最多8名! 準優勝の米子北からは…
「夏に勝てないと言われていて悔しかった」青森山田がついに手にした夏の栄冠! 次なる目標は歴代2校目の三冠達成だ!【総体】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ