抱える問題のひとつは攻撃の単調化とアイデア不足
東京五輪開催でJリーグは一時中断。その間、各チームは戦力補強やミニキャンプ実施など、再開後に向けて準備を進めている。五輪後はいかなる戦いを見せてくれるか。ここでは、J1の柏レイソルを取り上げる。
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勝点20の16位と、柏は依然として苦しい状況に置かれているが、中断前のリーグ戦3試合は2勝1敗と復調の兆しは見えた。
巻き返しの鍵を握るのは、直近の3試合で圧倒的な存在感を示したペドロ・ハウルだ。
今季新加入の大型FWは、オルンガの後釜としての活躍が期待された。しかし入国規制が解け、4月にチームに合流したものの、5月5日のルヴァンカップ・浦和戦で左肩を負傷し、1か月以上の戦列離脱を余儀なくされた。それでも復帰戦となった19節の湘南戦で初スタメンを飾ると、全4得点に絡む出色のプレーでチームの連敗を食い止め、中断前最後の試合となった鹿島戦でも決勝点を決めて、6試合ぶりのホーム勝利に大きく貢献した。
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勝点20の16位と、柏は依然として苦しい状況に置かれているが、中断前のリーグ戦3試合は2勝1敗と復調の兆しは見えた。
巻き返しの鍵を握るのは、直近の3試合で圧倒的な存在感を示したペドロ・ハウルだ。
今季新加入の大型FWは、オルンガの後釜としての活躍が期待された。しかし入国規制が解け、4月にチームに合流したものの、5月5日のルヴァンカップ・浦和戦で左肩を負傷し、1か月以上の戦列離脱を余儀なくされた。それでも復帰戦となった19節の湘南戦で初スタメンを飾ると、全4得点に絡む出色のプレーでチームの連敗を食い止め、中断前最後の試合となった鹿島戦でも決勝点を決めて、6試合ぶりのホーム勝利に大きく貢献した。
ただ、柏が抱える課題のひとつに、攻撃の単調化とアイデア不足が挙げられる。選手たちはネルシーニョ監督からの「相手の背後のスペースを突く」という要求を忠実にこなそうとするあまり、奪ったボールを素早く前線のスペースへ送り、それが裏一辺倒の単調な攻撃になる傾向が強い。
相手の背後を突くことを第一の選択肢に入れながらも、守備から攻撃に切り替わったときには、状況に応じて各選手がボールを引き出すアクションを増やし、ロングボールだけではなく、スムーズなビルドアップから前線への効果的な供給手段を確立する必要がある。それが中断期間に課される柏の重要な改善ポイントだ。
相手の背後を突くことを第一の選択肢に入れながらも、守備から攻撃に切り替わったときには、状況に応じて各選手がボールを引き出すアクションを増やし、ロングボールだけではなく、スムーズなビルドアップから前線への効果的な供給手段を確立する必要がある。それが中断期間に課される柏の重要な改善ポイントだ。