実績のあるイ・ヨンジェが中断明けに復帰か
東京五輪開催でJリーグは一時中断。その間、各チームは戦力補強やミニキャンプ実施など、再開後に向けて準備を進めている。五輪後はいかなる戦いを見せてくれるか。ここでは、J2・ファジアーノ岡山を取り上げる。
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有馬賢二監督は中断前までの戦いを振り返って「勝点はぜんぜん足りない」と言い、「今こういう順位にいる理由は得点」とキッパリと語っている。23試合を戦い終えて19ゴールという得点力の低さが、13位に位置している要因になっているということだ。
もっとも、指揮官は攻撃面において手応えも感じている。詳しいデータを見ていけば、「昨季よりもボックス内に入る回数は増えているし、アタッキングサードに入る回数も増えていて、シュートの数も増えている」(有馬監督)。選手たちが狙いを共有して攻撃を構成し、ボールをゴールへ向かって運ぶことはできているのだが、「ボックス内からのシュートが枠を捉える率が低いので、枠を捉えていく精度を上げないといけない。そこが最後に取れるか取れないかになってくる」と有馬監督は向上すべき点を見据えていた。
シュートを枠内に飛ばす力。それは決定力とも言い換えられるかもしれない。なかなかトレーニングで向上することは難しいところだが、後半戦はふたりの外国籍FWがチームの力になってくれるはずだ。
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有馬賢二監督は中断前までの戦いを振り返って「勝点はぜんぜん足りない」と言い、「今こういう順位にいる理由は得点」とキッパリと語っている。23試合を戦い終えて19ゴールという得点力の低さが、13位に位置している要因になっているということだ。
もっとも、指揮官は攻撃面において手応えも感じている。詳しいデータを見ていけば、「昨季よりもボックス内に入る回数は増えているし、アタッキングサードに入る回数も増えていて、シュートの数も増えている」(有馬監督)。選手たちが狙いを共有して攻撃を構成し、ボールをゴールへ向かって運ぶことはできているのだが、「ボックス内からのシュートが枠を捉える率が低いので、枠を捉えていく精度を上げないといけない。そこが最後に取れるか取れないかになってくる」と有馬監督は向上すべき点を見据えていた。
シュートを枠内に飛ばす力。それは決定力とも言い換えられるかもしれない。なかなかトレーニングで向上することは難しいところだが、後半戦はふたりの外国籍FWがチームの力になってくれるはずだ。
1人はイ・ヨンジェ。踵の痛みによって離脱を繰り返してきた背番号9だが、「だいぶ良い状態。中断明けには関わってこれるんじゃないかという状態になってきている」(有馬監督)。有馬体制の1年目から前線をけん引してきた実績を持つイ・ヨンジェが戻ってくれば、ゴール前のパワーが大きく増すことは間違いない。
もう1人は7月に加入したブレネー・マルロス。コロナ禍によって来日の予定が経たない日々が続いても、ブレネーは「日本でプレーしたかった。ブラジルのクラブからも2つのオファーがあったんだけど、僕はファジアーノのオファーに懸けたかったからブラジルのクラブのオファーを断って自分で練習しながら日本に行く準備をしてきたんだ」という。
モチベーションのとても高いブラジル人FWは、原靖強化部長によると「万能型のFW。特長を言うならば、点を取ることとポストプレーだろうね」とのこと。本人も「ボールキープだったり、ポストプレーをしたり、味方とワンツーをしたりするプレーが得意ですが、僕の一番の特長はゴールを決めることです」と話しており、チームの課題を改善してくれる可能性を秘めているFWだ。
前半戦は苦しい戦いが続いたが、その中で20歳のFW川本梨誉が経験値を重ね、24歳のMF上門知樹が最前線でプレーして相手に脅威を与える存在になってきた。また2017年にも1シーズン在籍していた26歳の石毛秀樹を再び期限付きで獲得した。彼らのさらなる成長とイ・ヨンジェとブレネー・マルロスを掛け合わせることができれば、後半戦の岡山はもっと面白いチームになる。
取材・文●寺田弘幸(フリーライター)
【2021・夏の移籍動向一覧】J1・J2・J3 新加入、退団、監督動向まとめ
もう1人は7月に加入したブレネー・マルロス。コロナ禍によって来日の予定が経たない日々が続いても、ブレネーは「日本でプレーしたかった。ブラジルのクラブからも2つのオファーがあったんだけど、僕はファジアーノのオファーに懸けたかったからブラジルのクラブのオファーを断って自分で練習しながら日本に行く準備をしてきたんだ」という。
モチベーションのとても高いブラジル人FWは、原靖強化部長によると「万能型のFW。特長を言うならば、点を取ることとポストプレーだろうね」とのこと。本人も「ボールキープだったり、ポストプレーをしたり、味方とワンツーをしたりするプレーが得意ですが、僕の一番の特長はゴールを決めることです」と話しており、チームの課題を改善してくれる可能性を秘めているFWだ。
前半戦は苦しい戦いが続いたが、その中で20歳のFW川本梨誉が経験値を重ね、24歳のMF上門知樹が最前線でプレーして相手に脅威を与える存在になってきた。また2017年にも1シーズン在籍していた26歳の石毛秀樹を再び期限付きで獲得した。彼らのさらなる成長とイ・ヨンジェとブレネー・マルロスを掛け合わせることができれば、後半戦の岡山はもっと面白いチームになる。
取材・文●寺田弘幸(フリーライター)
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