東京五輪に臨むU-24日本代表の久保建英が７月９日、オンライン上で取材に応じ、五輪へかける想いと世界との差を語った。

　静岡での直前合宿で久保は、「メンバーも決まって、より近づいてきたなという気持ちもあります」として、予定外に行なわれた前日の静岡産業大との練習試合を振り返った。

　45分×２本で行なわれたトレーニングマッチは５-０勝利。「自分のコンディション面や、チーム状況も確認できて、（７月12日の国際親善試合）ホンジュラス戦が初戦にならなくてよかった」と久々の実戦形式でのトレーニングの手応えを語った。

　特に海外組が増えた現代表では、日本独特の高温多湿な夏場の気候も体感できた点が大きいという。

「チームの連係面や、日本の雰囲気だったり暑さだったり、いろいろと確認していかないといけない部分もあると思う」

　その一方で、「本番が近づいてきているなかで、変に修正点だったりそういうネガティブなことを自分が敢えて口にする必要はないと思っていますし、ここからは、すごくポジティブなムードが大事になると思う」と、本大会への士気を高めた。
 

　久保をはじめとして、若くして海外で結果を残したメンバーが揃った今の代表について、「海外の強国に近づいた点は」という質問を受けると、「個人的にはそこまで近づいたと思ってはいない」として以下のように応えた。

「スピードでは離されている部分もあると思う。自分たちもそういう（海外組の）人たちが増えて近づいてきている部分もある。でも強豪国と言われているような国は、この今の自分たちのような状態は経験していることだと思うので、そこから自分たちがどうショートカットしていくのかというのが大事になっていくと思います」と、今後の更なる発展こそが重要だという。

　その道筋を示すチャンスが今回の母国開催のオリンピックだ。中心選手としての期待もかかる久保は、「出るからには勝つつもりで行くのは当たり前。ここで勝ったからといって差が縮まるかといったらそうではないと思うが、しっかり勝っておくことで個人のアピールに、チームとしても世界へのアピールにも繋がると思います。良い意味で世界を驚かせる大会にしたいですね」と五輪本番を見据えた。

　U-24日本代表は７月12日にホンジュラス戦、17日にスペイン戦を戦い、22日の五輪初戦となる南アフリカ戦を迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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