J１リーグ・14節
清水エスパルス–川崎フロンターレ
５月30日（土）／19:00／IAIスタジアム日本平

清水エスパルス
リーグ成績（13節終了時）：17位　勝点10　２勝４分９敗　15得点・24失点
 
【最新チーム事情】                 
●ナビスコカップの神戸戦で公式戦４試合ぶりの勝利。
●その神戸戦で活躍した高木善、福村らがスタメン争いに名乗り。
●負傷離脱していた村松が復帰。左CBでの先発が濃厚。
 
【担当記者の視点】
　５月27日のナビスコカップは若手中心のメンバーで臨み、２-１で神戸に勝利。その試合で１得点の高木、高パフォーマンスで守備を引き締めた福村らは、今節もスタメン争いに食い込んでくるはずだ。
 
　リーグ戦では17位と苦戦が続くなか、なんとか逆境に打ち克ちたいところ。昨季のアウェー川崎戦で決勝点を奪った村田ら、故障者が多いのは不安材料だが、村松や犬飼ら実力者が徐々に怪我から復帰している。チャンスが与えられそうな若手とともに、彼ら“復帰組”の奮起にも期待が懸かる。
 
　川崎戦を想定して大榎監督は「ボールを持たれる時間は少なくないと思うが、ラインを下げ過ぎないことが大事」と強調。ただし、高いディフェンスラインの裏をいいように使われて大量失点した前節・湘南戦の反省を踏まえ、リスク管理も怠っていない。ボールにプレッシャーがかからない場合は、無闇にラインを上げすぎないことも重要になる。
 
　何人かの選手らが口にするように「攻撃には手応え」があり、大前やP・ウタカが上手く絡めば得点は取れるはず。攻撃が売りの川崎に対し、守備で耐えられれば、十分にチャンスはあるだろう。
 
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川崎フロンターレ
リーグ成績（13節終了時）：６位     勝点21   ６勝３分４敗　23得点・18失点
 
【最新チーム事情】                 
●代表候補合宿後、杉本が公式戦４戦４発と覚醒の兆し。
●脳震盪で練習を制限されていた車屋が全体練習に復帰。
●小林がその場足踏みで、足を動かし始める。順調に回復。
●大島の回復は、当初の予定よりも遅れぎみ。
 
【担当記者の視点】
　攻撃の軸である大久保を出場停止で欠き、大島と小林も怪我で離脱中。いわば“３枚落ち”の状態だ。依然としてベストメンバーが揃わないが、それでも杉本が代表候補合宿後の４試合で４ゴールと好調をキープし、清水戦でも先発が予想される。彼を最前線に据えた攻撃が機能すれば、流れは自ずと川崎に傾くだろう。
 
　懸案のボランチは、中村と森谷で落ち着きそうだ。５月27日のナビスコカップ・横浜戦でもコンビを組み、テンポ良くパスを散らして攻撃の形を構築。守備でも縦パスに対して素早く寄せるなど、攻守ともに及第点の出来だった。“チームの心臓”が機能すれば、ボールポゼッションで優位に立ち、攻撃でリズムを作りながら先手を取れるはずだ。
 
　直近の公式戦４試合は連続失点しているが、序盤戦に比べれば守備の強度と安定度は向上している。角田を中心とした最終ラインの連係も深まっているとはいえ、リスクマネジメントは課題だ。３節の山形戦では、相手のアグレッシブな守備に苦しみ、カウンターを再三食らって０-１で敗れた。清水には大前やP・ウタカら打開力を備えたアタッカーも揃うだけに、カウンターに対して細心の注意を払いたい。