「守備は崩されない」という自信がチームの土台・活力に
「いい守備が、いい攻撃を作る」
それは古今東西、サッカーの定理と言える。
6月12日、東京五輪に挑むU-24日本代表はジャマイカ戦で、4-0と快勝を収めているが、まさに定理を実証していた。
オーバーエイジで入ったセンターバックの吉田麻也、右サイドバックの酒井宏樹、そしてボランチの遠藤航の3人は、特筆すべき存在だった。吉田は随所に覇気のようなものが見え、バックラインを統率。酒井は右サイドを完全に封鎖しただけでなく、自ら仕掛けてボールを取り返した。遠藤はバックラインの前で、迫り来る相手を塹壕から撃ちまくって近づけなかった。
3人は、ほとんど相手に危険なゾーンへ入らせていない。戦線を踏み越えて近寄って来ても、はじき返すだけの強度と連携を見せた。いずれも、欧州のトップクラブでの経験を重ねているだけに間合いが広く、距離を詰める時は一瞬で懐に入り込める。結果、相手のシュートをわずか一本に抑え、チーム全体に安心感を与えていた。
「守備は崩されない」
その揺るぎない自信が、チームの土台・活力になっていた。
おかげで久保建英、堂安律、上田綺世、三笘薫というアタッカーの面々は、思い切って攻撃に舵を切れていた。技術と戦術を融合させたコンビネーションが炸裂。面白いようにダメージを与え、ゴールラッシュに成功したのである。
【動画】「衝撃的すぎる!」久保建英の“4人連続股抜き弾”はこちら
それは古今東西、サッカーの定理と言える。
6月12日、東京五輪に挑むU-24日本代表はジャマイカ戦で、4-0と快勝を収めているが、まさに定理を実証していた。
オーバーエイジで入ったセンターバックの吉田麻也、右サイドバックの酒井宏樹、そしてボランチの遠藤航の3人は、特筆すべき存在だった。吉田は随所に覇気のようなものが見え、バックラインを統率。酒井は右サイドを完全に封鎖しただけでなく、自ら仕掛けてボールを取り返した。遠藤はバックラインの前で、迫り来る相手を塹壕から撃ちまくって近づけなかった。
3人は、ほとんど相手に危険なゾーンへ入らせていない。戦線を踏み越えて近寄って来ても、はじき返すだけの強度と連携を見せた。いずれも、欧州のトップクラブでの経験を重ねているだけに間合いが広く、距離を詰める時は一瞬で懐に入り込める。結果、相手のシュートをわずか一本に抑え、チーム全体に安心感を与えていた。
「守備は崩されない」
その揺るぎない自信が、チームの土台・活力になっていた。
おかげで久保建英、堂安律、上田綺世、三笘薫というアタッカーの面々は、思い切って攻撃に舵を切れていた。技術と戦術を融合させたコンビネーションが炸裂。面白いようにダメージを与え、ゴールラッシュに成功したのである。
【動画】「衝撃的すぎる!」久保建英の“4人連続股抜き弾”はこちら
そして3人のオーバーエイジは、何も守備だけが優れているわけではない。例えば簡単に映る何気ない球出しだが、いずれも気が利いているし、迅速かつ精度が高い。早く確実にボールをつけてもらえることで、攻め手は有利になれる。攻撃の次のアクションに入る余裕をもらえるのだ。
3人を骨格にしたDF、MFのブロックは、他にも冨安健洋、田中碧という二人の傑出したプレーヤーを揃えることでほぼ完結している(左サイドバックには本職と言えるサガン鳥栖の中野伸哉を推挙するが…)。
攻撃陣の土台になるのに十分な陣容と言えるだろう。高い戦術理解を共有した連動も卓抜。堅いだけでなく、撓むような強さがある。
東京五輪、日本はメダル獲得が至上命題になるだろう。決して簡単な挑戦ではないが、今回は不可能ではない。これだけの陣容を揃えられる国は、そうはないだろう。多くの国がクラブからの派遣拒否で、ベストチームは送り出せない状況なのだ(五輪はFIFA管轄ではなく、クラブに選手派遣義務はない)。
「金メダルしか、狙っていません」
ジャマイカ戦後、堂安は意気盛んに言った。大言壮語には聞こえない。それだけの手ごたえがあるのだろう。
6月22日、大会メンバー18人が発表される予定だ。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
【PHOTO】豊田スタジアムに駆けつけた日本代表サポーターを特集!
3人を骨格にしたDF、MFのブロックは、他にも冨安健洋、田中碧という二人の傑出したプレーヤーを揃えることでほぼ完結している(左サイドバックには本職と言えるサガン鳥栖の中野伸哉を推挙するが…)。
攻撃陣の土台になるのに十分な陣容と言えるだろう。高い戦術理解を共有した連動も卓抜。堅いだけでなく、撓むような強さがある。
東京五輪、日本はメダル獲得が至上命題になるだろう。決して簡単な挑戦ではないが、今回は不可能ではない。これだけの陣容を揃えられる国は、そうはないだろう。多くの国がクラブからの派遣拒否で、ベストチームは送り出せない状況なのだ(五輪はFIFA管轄ではなく、クラブに選手派遣義務はない)。
「金メダルしか、狙っていません」
ジャマイカ戦後、堂安は意気盛んに言った。大言壮語には聞こえない。それだけの手ごたえがあるのだろう。
6月22日、大会メンバー18人が発表される予定だ。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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