負けてなお格の違いを見せつけた遠藤航。チームへの影響力は半端なかった【編集長コラム】

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2021年06月03日

U-24代表は遠藤の投入で流れを掴んだ

途中出場でも抜群の存在感を示した遠藤。その振る舞いには貫禄すら感じられた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 これまでのインタビュー取材で、特に印象深かったのが吉田麻也の言葉。2017年8月に話を聞いた際、このCBは「ボランチとの関係性」について次のように持論を述べてくれた。

「ボランチが機能しないとCBなんて終わったようなもの。プレスをかけてくる相手FWの背後に隠れないでほしいんです。僕がキープした時、顔を出してほしい。そこの選択肢がないと、裏しか蹴れないし、ボールを奪われるリスクも高まる」

 2021年6月3日に行なわれた日本代表対U-24代表のチャリティーマッチ(結果は前者が3-0の勝利)。前半、ボールが落ち着かず、どこか慌ただしいゲーム展開になったのは双方のボランチがいまひとつ機能していなかったからだというのが個人的な見解だ。

 実際、U-24代表の中山雄太はボールを上手く捌けず、同じく先発出場した板倉滉もあまりパスの受け手になれず、前半に限ればチームとしてビルドアップに課題を残した。

 一方で、A代表が2点目を取るまでやや停滞したのは守田英正、橋本拳人の両ボランチに攻撃の局面でらしくないミスがあったからではないか(ふたりとも守備面では奮闘)。いずれにせよ、両チームとも最終ラインからの組み立てに工夫を欠いた最初の45分間は、「ボランチが機能しないとCBなんて終わったようなもの」を象徴するような試合展開だったように映った。
 
 先の韓国戦で日本が圧倒できたのも、遠藤航と守田の両ボランチが攻守の両局面で相当気の利いた仕事をしていたからだ。それだけボランチのパフォーマンスはチームに影響を与えるものである。

 今回のチャリティーマッチでU-24代表がオーバーエイジの遠藤を投入してからリズムを掴んだのは偶然ではないだろう。もちろんボランチだけで試合の流れが決まるわけではない。この日のA代表で言えば鎌田大地のチャンスメイク、浅野拓磨のスピード、U-24代表では久保建英のドリブル突破などが目を引いたが、それでも遠藤の影響力は半端なかった。

 負けてなお、格の違いを見せつけた。ポジショニング、配球力、状況判断を主武器にU-24代表を蘇らせたのがチャリティーマッチの遠藤だった。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)

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