読売クラブに負けた日本代表…“身内対決”を危惧する根底にある36年前のキリンカップ「後味の悪い試合だった」

カテゴリ:日本代表

石川聡

2021年06月03日

「このような事態は二度と起こらないように立案すべき」

85年にはW杯初出場にあと一歩と迫った日本代表。この年の6月には読売クラブと対戦し0-1と敗戦した。写真は木村和司。写真:サッカーダイジェスト

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 日本代表がジャマイカ代表と6月3日に札幌ドームで対戦予定だったキリンチャレンジカップ2021が中止になった。欧州のクラブに所属するジャマイカ代表選手の一部に新型コロナウイルス感染の陰性証明に不備があり、日本へ出発できなかったのが原因となった。そこで急きょ実現の運びとなったのが、日本代表対U-24日本代表という“身内対決”だ。

 今回の対戦では、日本代表が敗れた場合の影響を危惧する声もある。その根底にあるのは今から36年前、キリンカップサッカー‘85で日本代表が読売サッカークラブ(現、東京ヴェルディ)に0-1で敗れた苦い記憶である。前年度の第64回天皇杯全日本サッカー選手権大会優勝で出場権を得た読売クラブは、日本サッカーリーグとの二冠で、名実ともに当時の日本最強チーム。後に日本国籍を取得した与那城ジョージ、ラモス(瑠偉)が手ぐすね引き、キリンカップでは加藤久、松木安太郎、都並敏史という日本代表のレギュラーDF陣が“原隊”に戻っていた。それはちょうど、オーバーエイジ枠で吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航が日本代表からU-24日本代表にシフトするのにも重なる。読売クラブの決勝点を挙げたのも、やはり日本代表歴のあった戸塚哲也。代表の森孝慈監督は「屈辱だけが残った」と悔しさに唇を噛んだ。
 
 この試合について、日本サッカー協会(JFA)機関誌『サッカー JFA news 第41号』(1985年8月)の試合評は「日本代表の強化が大きな狙いである大会なのだから、このような事態は二度と起こらないよう立案すべきであり、そういう意味では後味の悪い試合だった」と伝えている。おそらくはこうした教訓が暗黙の了解となり、田嶋幸三JFA会長の「(カテゴリーの異なる代表の対戦が)本来、タブー視されていることだと思う」という発言につながったのではないだろうか。

 キリンチャレンジカップという看板を直前で降ろさざるを得なかったのは、苦渋の決断だった。田嶋会長は「ご迷惑をお掛けした皆さまにお詫び申し上げます」と頭を下げた。それでも短期間で影響を最小限に抑え、むしろ見どころ満載のカードとなりそうだ。
 
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