現地時間２月13日、アラブ首長国連邦（UAE）の国内リーグ（AGL）第16節が行なわれ、塩谷司と中島翔哉が所属するアル・アインは、首位シャルージャとのアウェー戦に臨んだ。

　塩谷は先発、１月にポルトから今シーズン終了までの期限付きで加入した中島は、移籍後初のベンチ入りを果たした。

　試合は開始10分、シャルージャに所属する元鹿島アントラーズのブラジル人ストライカー、カイオに先制点を奪われ、アル・アインは追う展開となる。なかなか追いつけずにいたが、アディショナルタイムにヤヒヤ・ナダルが豪快なミドルシュートを叩き込み、１-１で前半を折り返した。

　後半もキックオフ直後から目まぐるしい攻防が続くなか、61分にアル・アイン指揮官のペドロ・エマヌエルは中島をピッチに送り出す。これがUAEでの公式戦初出場となった。
 

　ナンバー「22」を背負った日本人アタッカーは、ピッチに登場するなり攻撃にリズムを生み出す。ファーストタッチでエリア右に抜け出すと、すかさずドリブルを仕掛けてゴールライン付近まで突破。クロスを上げるには至らなかったが、のっけからキレのあるプレーを披露した。

　そして72分、ゴール前に走り込んだ中島は背後からの味方のパスを右足でワントラップした後、間髪入れずに右足を振り抜いてシュート。これはいったんGKに弾かれるが、詰めていたコドジョ・ラバが押し込んで、勝ち越し点につながった。

　さらに中島は後半アディショナルタイムにもカウンターからドリブルで独走し、DFをかわしてシュートに持ち込む場面も見せた。肝心のシュートは大きくゴール上に外れたが、勢いを感じさせるプレーでデビュー戦を締めくくったのである。

　２-１で勝利したチームを、現地メディア『Alain news』は次のように称えた。

「アル・アインが首位シャルージャにストップをかけた。勝点を27に伸ばして４位に浮上し、粘り強く優勝争いに食らいついている。待望のデビューを飾った中島のそのプレーはとても印象的で、強いインパクトを残した。エマヌエル監督の狙い通りだ」

　じつに２か月ぶりの実戦で、チームの勝利に貢献した中島。今後も新天地でプレー時間を積み重ね、トップフォームを取り戻すことができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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