クラブレコードの移籍金で獲得した目玉補強を、大事な舞台で起用できないとあれば、監督やサポーターにとって大きな衝撃だ。

　現地時間２月３日に英公共放送『BBC』や米スポーツチャンネル『ESPN』が報じたところによると、アヤックスが今冬の移籍市場で獲得した新戦力セバスティアン・アレは、ヨーロッパリーグ（EL）の登録リストから漏れていると判明したという。

　報道によれば、アヤックスのスポークスマンは「アレがELの選手リストに入っていないというのは、まったくそのとおりだ」と認めている。

「どこでうまくいかなかったのか、オランダサッカー協会やUEFAと取り組んでいるところだ」
 

　アレは2019年夏、ウェストハムがクラブレコードとなる4500万ポンド（約63億円）でフランクフルトから獲得した選手だ。だが、昨シーズンはプレミアリーグで７得点にとどまり、特に後半戦は２得点と期待外れの結果に。捲土重来を期した今シーズンもプレミアリーグでは３得点と鳴かず飛ばずの状態が続いていた。

　しかし、この冬にアヤックスが2050万ポンド（約28億7000万円）とやはりクラブレコードの移籍金で獲得すると、アレはオランダの地で復活。“宿敵”PSVとのデビュー戦では、１点を追っていた後半から出場し、勝点につながる同点弾をアシスト。以降はエールディビジで５試合連続先発出場の２得点・３アシストと活躍している。

　チャンピオンズ・リーグのグループステージを３位で終えたアヤックスは、ELラウンド・オブ・32でフランスの古豪リールと対戦することになっており、当然、アレの活躍が期待されていた。だが、登録できていなかったとなれば、アヤックスにとっては大きな痛手だ。

『ESPN』は、「ミスを犯したのがアヤックスなのか、協会なのか、UEFAなのかは明確になっていない」と報じたうえで、「アヤックスのミスであれば、状況を変えることは不可能」と伝えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部