【鹿島】崖っぷちの”若鹿”が広州恒大を撃破! GS突破に可能性を残す

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2015年04月08日

入念に対策したセットプレーから高崎が決勝点!

ラストワンプレーで高崎(中央)が意地の決勝点。「気持ちでねじ込んだ」とは本人の弁だ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 崖っぷちの“若鹿”が力を振り絞った。H組・最下位の鹿島が、首位の広州恒大を2-1で退け、ACL初勝利を挙げた。日本代表のハリルホジッチ監督が視察した一戦。19分に遠藤が27歳の誕生日を祝うPKを自ら決めると、1-1とされて迎えた後半ロスタイムに劇的な決勝点。柴崎の右FKに途中出場の高崎が頭で合わせた。

【ACL4節 PHOTOギャラリー】鹿島 2‐1 広州恒大

 ゴール右35メートルだった。柴崎が右足で曲げたFKに合わせ、188センチの高崎が中央へ飛び込む。首を振りすぎて当たり損ねた感触だったが、「気持ちでねじ込んだ」。GKの指先をかすめて左サイドネットに突き刺さる。直後に試合終了の笛が鳴った。起死回生のラストワンプレーだった。

 先月18日のアウェー戦は3-4で逆転負けした。その時も高崎は得点したが、FKから2点を奪われるなど流れを失い、ひっくり返された。以来「最も多くの時間を割いた」(梅鉢)のがセットプレー対策。決勝アシストの柴崎が「手前の選手の頭を越えるイメージ」と解説すれば、高崎も「岳と練習で合わせたとおり。広州恒大は中国リーグで多く失点しているし、ゾーン守備の間に潜り込めば(点を)取れると思っていた」と力を込めた。

 守備面も「セットプレーさえ守れれば、という思いはあった。そこは自分たちで修正できる部分」(梅鉢)。75分に元ブラジル代表FWエウケソンの個人技で一時同点とされたが、リスタートはマークの徹底やGK曽ヶ端の好判断などで最後まで集中が途切れなかった。

 4シーズンぶりのACLはまさかの3連敗スタートだった。ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、FCソウル、広州恒大に敗れ、今節で負ければクラブ初のグループステージ敗退の可能性もあった。Jリーグ戦も含めて開幕から1勝1分5敗と沈んでいたが、梅鉢は「特になにか変えたわけじゃない。やってきたことを貫いて勝ったことが本当に大きい」と言う。4月3日の鳥栖戦を3-1の逆転で制したことで自信を取り戻し、曽ヶ端も「集中力が高く、球際で戦えるチームに戻った」。精神面の安定が結果をもたらした。

 最終的にウェスタン・シドニー・ワンダラーズとFCソウルが引き分けて勝点5止まりだったため、両軍と対戦を残す鹿島は残り2連勝でグループステージを突破できる状況になった。柴崎は「かろうじてつながった可能性を大事にしたい」。高崎も「あとふたつ勝たないと今日の勝利の意味がなくなる」と手綱を引き締めた。日本勢が過去2勝2分8敗と苦しんだ広州恒大を返り討ちにし、出場5大会連続となる決勝トーナメント進出へ土俵際から反攻の第一歩を踏み出した。

一時はエウケソン(9)に同点とされたものの、以降は身体を張った守備で追加点を許さなかった。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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