かつて世界のフットボールシーンを沸かせた巨人たち。そのDNAを受け継ぐ二世プレーヤーたちが、欧州各地で頭角を現わしている。今回、英紙『The Sun』が「偉大なる父の足跡を辿る12人の息子たち」と題した一大特集を企画。その顔ぶれを紹介していこう。

【PHOTO】父親にそっくり!? ジダン、フリット、マルディーニ、シメオネ、ネビルら歴史的名手の“若き二世たち”を一挙に紹介！

　まずは、強烈な良血を持つサラブレッドだ。元オランダ代表MFルート・フリットを父に持ち、叔父がこれまた元オランダ代表の“伝説”ヨハン・クライフという19歳、マキシム・フリットである。AZ（オランダ）のU-21チームでレギュラーを張る逸材は、10月のヨーロッパリーグで待望のトップデビューを果たしたばかり。攻撃性能と創造性に秀でた父や叔父とは異なり、ハードチャージが売りの屈強なＣＢだが、やはり足下の技術は一級品とのことだ。

　元オランダ代表のGKエドウィン・ファン・デルサルの息子は、父と同じポジションで切磋琢磨している。現在22歳のジョー・ファン・デルサルはマンチェスター・ユナイテッド（イングランド）、アヤックス（オランダ）のアカデミーで英才教育を受け、今シーズンはオランダ２部のノルトビイクに籍を置く。196センチの長身は父親譲りながら、かなりがっちりした体格でパワフルな印象を与える。

　祖父チェザーレ、父パオロと偉大なすぎる先人の跡を継ぐのが、マルディーニ家の19歳ダニエルだ。ミラン（イタリア）で才能を育まれたストライカーは、今年２月に早くもトップデビュー。年代別のイタリア代表にもコンスタントに選ばれており、着実に階段を駆け上がっている。今季絶好調のミランにあって、すでに公式戦５試合に出場。いまだゴールは挙げていないが、左サイドを根城に異彩を放っている。

　レアル・マドリー（スペイン）を率いるジネディーヌ・ジダン監督には３人の息子がいる。長男エンツォは25歳のMFでアルメリア（スペイン２部）所属、次男ルカは22歳のGKでラージョ・バジェカーノ（スペイン２部）所属、そしてマドリーのアカデミーで研鑽を積む三男テオはまだ18歳だ。

　同じく３人の自慢の息子を持つのが元アイスランド代表FWのエイドゥル・グジョンセン。22歳の長男スベインはスペシア（イタリア）からオーデンセ（デンマーク）に武者修行中で、父を彷彿させるセカンドストライカーだ。18歳の次男はマドリーの、12歳の三男はバルセロナ（スペイン）のアカデミーで将来を嘱望されているという。