Jリーグは12月11日、11月度の「月間ベストゴール」を発表した。J１では湘南ベルマーレのMF齊藤未月、J２はFC琉球のFW阿部拓馬、J３はブラウブリッツ秋田のFW中村亮太がそれぞれ初受賞となった。

　齊藤のゴールが生まれたのは11月15日の第27節・神戸戦。１点リードで迎えた84分に右サイドのセンターライン付近で自らボールを奪うと間髪入れずにシュートを選択。選考委員の北條聡氏は「好判断と高いキック精度の賜物」原博実委員は、「美しい軌道でゴールに吸い込まれた」というシュートが決まり２－０で勝利を収めた。

　齊藤はこれで２戦連発の今季２得点目。播戸竜二委員は「圧巻のゴール！インターセプトしてから50メートル以上のゴール！何より凄いのが、奪った後の判断力！そして50メートル先のゴールに入れるキックの精度！常にイメージを持って、狙っていないとできないゴール！」とべた褒めだった。

【動画】「会心のスーパーロングショット」齊藤未月の11月度月間ベストゴール！

　阿部の一撃は、11月１日の第30節・大宮戦の２得点目。自身のゴールで先制して迎えた19分、右サイドの風間宏矢からのクロスボールに走り込みペナルティエリア内で左足で合わせると、ゴール左隅に流し込んだ。

　選考委員の原博実氏は「ストライカーのお手本。右サイドをドリブルする味方に対して動き直して逆サイドにまわり込み、DFの視野から消える。自分で作ったスペースにボールを呼び込みダイレクトボレー。完璧なゴール」と称賛を惜しまない。

【動画】「ボレーの手練れが演じた秀作」阿部拓馬の11月度月間ベストゴール！

　中村は11月３日、25節・讃岐戦で４－０として迎えた90分に「力強さが売りの秋田のエースが見せた軽やかなループシュート」（寺嶋朋也委員）で大勝に花を添えた。

　選考委員の原博実氏は「GKの位置を確認してすかさず逆サイドへのループシュート。判断と技術がマッチした美しいゴール」とそのシュート技術を称え、播戸竜二委員は「凄いのがその前のコントロール！浮いたパスを自分のシュートが打ちやすい場所にピタッと止め、すぐに判断してのゴール！まるでベルカンプのようなタッチ！」と絶賛した。

【動画】「まるでベルカンプのようなタッチ！」中村亮太の11月度月間ベストゴール！
 

　受賞選手のコメントは以下の通り。

【J１】
●齊藤未月（湘南／MF）
「11月度月間ベストゴールに選んでいただきありがとうございます。神戸戦でのゴールは、ボールを奪った瞬間、人は見ずにゴールしか見ませんでした。見た時になぜか感覚的に“打ったら入る”と思ったのでミートだけ意識して思い切り打ちました。入ったかどうかは距離が遠くて見えなかったのですが、ゴール裏の湘南サポーターの皆さんが喜んでくれた姿を見て“入ったんだ！”と分かりました。自分にとっても思い出深いゴールになりました」

【J２】
●阿部拓馬（琉球／FW）
「今回、このような賞をいただくことができ、とても嬉しく思います。自分のチームでの役割はゴールを奪うことではありますが、最後自分の所までボールを繋いでくれるチームメイトがいるからこそ、このような形で賞をいただくことができます。チームメイトに感謝しています。今季残り3試合となりましたがこれまで通りチーム一丸となって最後まで戦います」

【J３】
●中村亮太（秋田／FW）
「この度月間ベストゴールにも選出されとても嬉しく感じています。ゴールが取れているのは、もちろんチームのみんなのおかげではあるのですが、特に大きな要因が熊林コーチの指導にあると思っています。ほぼ毎日僕のシュート練習に付き合ってもらい、微妙な調整をしてもらっています。その積み重ねを大切にしていき、これからも頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部