【横浜】「悔いが残らないプレーを」若き守護神オビは大舞台でさらなる飛躍を遂げるか

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年12月07日

「一戦一戦を大事に戦って、勝った先に次のステージがある」

再開初戦ではPKストップのビッグプレーを見せたオビ。ルーキーながら落ち着き払ったプレーも魅力だ。(C)Y.F.M.

画像を見る

 川崎の三笘薫、FC東京の安部柊斗、札幌の田中駿汰、鳥栖の森下龍矢、横浜FCの松尾佑介……。大卒ルーキーの“当たり年”と言われる今季、横浜のGKオビ・パウエル・オビンナも、注目必至の若き逸材だ。

 プロ1年目の今季、シーズンの序盤戦はメンバーに絡めず、8月にJ2栃木に育成型期限付き移籍で加入。9月下旬から正GKとしてプレーしたのち、10月に復帰を果たす。すぐにベンチ入りすると、11月の浦和戦で先発を飾り、6-2の完勝に貢献。続く川崎戦は、スタメンの高丘陽平の退場を受けて急きょピッチに立つ。最終的には3つのゴールを許し1-3の敗戦を喫したが、名手・小林悠のPKをストップするなど見せ場も作った。

 J1の舞台で2試合に出場して、戦いの舞台をACLに移す。再開初戦の上海上港戦でもスターティングメンバーに名を連ねたオビは、0-0で迎えた81分、またしても大仕事をこなしてみせる。元セレソンのオスカルのPKを見事にセーブ。そして、この直後に天野純が決勝弾。まさに勝利を手繰り寄せるビッグプレーだった。

 その後、上海上港との2戦目は1-2で敗れるも、次の全北現代戦は4-1の勝利を収めた横浜は、クラブ史上初のグループステージ突破を達成。歴史を塗り替えたゲームでゴールマウスを守っていたのは、オビだった。

 冒頭で記した同期たちと比べれば、実績はまだまだかもしれないが、ここに来てようやくインパクトを放つパフォーマンスを見せているのは間違いない。

 ACLはいよいよ決勝トーナメントに入った。アジア8強入りをかけて横浜は韓国の水原三星と相まみえることに。決戦を前にしたトリコロールの新守護神は、どんな心境なのか。ワクワクしているのか、ほどよい緊張感なのか。
「どっちも、という感じですね。もちろん、楽しみたいですし、優勝するために来ていますけど、優勝するためにはまだ試合は続くので。本当に、一戦一戦を大事に戦って、勝った先に次のステージがあると思いながらやっています」

 とにかく、目の前の試合に集中する。そして「試合で悔いが残らないようなプレーをしなければいけない」と気合いを入れる。

 自慢のアタッキング・フットボールでアグレッシブにゴールを目指すチームの最後尾では、逞しきルーキーがゴールを守り抜く。「向こう(栃木)でプレーしている時も、J1だったり、ACLでどう自分が戦うのかを考えながらやっていたので」。準備はできている。大舞台でさらなる飛躍を遂げる姿が楽しみだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】横浜・神戸・FC東京が揃って16強進出!アジアの舞台で躍進を続ける3チームのGSを厳選写真で振り返り!
【関連記事】
【横浜】「恐れている人は…」“未知なる挑戦”を前に喜田拓也が強調したこと
【横浜】勝利を手繰り寄せるPKストップ! 大舞台でも揺るがないオビの「自信」
【横浜】「内容うんぬんより、とにかく結果」決勝トーナメントを見据えた水沼宏太の決意
【横浜】「チャンスがあるかぎり」貪欲に狙う。オナイウ阿道のゴールへの飽くなき渇望
【横浜】手痛い黒星にも前向きなエリキ。「こういった負けた時に、絆がより強くなる」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ