6回に分けて全18クラブのみどころを紹介する最終回の6回目は、バイエルン、レバークーゼン、ビーレフェルトの3チームだ。
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■バイエルン(19-20シーズン:優勝)
監督:ハンジ・フリック
クラブ史上二度目となる3冠達成の喜びもつかの間、チャンピオンズ・リーグ決勝の16日後である9月8日に始動。リモート活用のサイバートレーニングを経て、11日から通常のチーム練習が始まった。DFBカップ1回戦は特例で唯一、10月15日に延期となっている。
ヨーロッパ王者を待ち受けるのは過酷なスケジュールだ。DFBカップの延期措置が取られたにもかかわらず、9月だけでシャルケとの開幕戦(現地時間18日)を皮切りに、セビージャとのUEFAスーパーカップ(同24日)、2節ホッフェンハイム戦(同27日)、ドルトムントとのDFLスーパーカップ(同30日)と4試合をこなす。3日に1試合が定番のシーズンだ。
厳しい日程を乗り切るには分厚いスカッドが求められるが、イバン・ペリシッチ(→インテル)とフィリッペ・コウチーニョ(→バルセロナ)が退団し、昨シーズンよりアタッカーが減っている状態だ。攻撃陣の質を確実に高めるはずのレロイ・ザネ(←マンチェスター・シティ)に続く実力者の補強が望まれる。理想はウイングの控えという立場を受け入れ、ロベルト・レバンドフスキの負担を軽減するCFの役割も担えるタレントだろう。
チアゴ・アルカンタラの去就が定かではない中盤も、移籍市場が閉じるまでに整備する必要がある。そのマエストロが残留したとしても、フロントが売却意向を示しているハビ・マルティネスに代わるバックアッパーは確保しておきたい。延長交渉がなかなか決着を見ないダビド・アラバの契約問題も気がかり。CEOやSDの手腕が改めて問われるところだ。
もっとも、ブンデスリーガの絶対的な優勝候補という前評判は揺らがないだろう。ハイプレス&ハイラインをベースに、多彩な攻撃を仕掛ける戦術の浸透、選手間の相互理解も進む絶対王者が国内の覇権を失うシナリオは描きにくい。
過密日程を乗り切るスカッドを完成させ、フリック体制がさらなる進化を遂げるようなら、3連覇を成し遂げた1970年代のチーム以来となるチャンピオンズ・リーグ連覇も可能だ。