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熊谷紗希に続けるか!”リトルなでしこ”のU-17女子W杯制覇への強化プラン…指揮官が語る「日本女子サッカーの伸びしろ」とは?

カテゴリ:日本代表

西森彰

2020年09月05日

「正射必中」でアジアを制覇

U-17女子代表の中核を担う藤野あおば(左)、天野紗(中央)、箕輪千慧(右)。意欲を語った。(C)JFA/PR

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 狩野倫久監督率いるリトルなでしこ=U-17日本女子代表が、約半年ぶりの合宿を実施した。ターゲットは、コロナ禍の影響で2021年2月に延期された「FIFA U-17女子ワールドカップ・インド」(延期で年をまたぐ形になったが、参加対象選手は2020年開催時の生年月日を適用)。

 合宿参加選手たちも、日常生活とサッカーの両面で活動制限を強いられてきたが、コロナ禍の半年をしっかりと乗り越えてきた。「(選手たちが)目標を見失わず、しっかりと取り組んでいたことは、初日のコンディションチェックの数値や、GPSデータからも証明されています」と狩野監督。チーム一丸、高い意識を持って、半年先への準備を行なう。

 狩野監督は、昨年の「AFC U-16女子アジア選手権タイ」へ向けた準備期間から、チームのテーマを「選手の長所を最大限に活かす」と掲げた。選手には「正射必中(正しい形で射られた矢は、必ず的中する、の意)。自分たちがやってきたことを、しっかり試合で出すことが一番。結果は後からついてくる」と説き、キャンプから自主性を出すように求めた。同時に、臨機応変な対応とバランスへの取り組みを行ない、リバウンドメンタリティも鍛えた。これがU-16女子アジア選手権で、実を結ぶ。
 
 大会初戦の前半途中、アクシデントで布陣の組み換えを強いられたが、SBへポジションを下げた箕輪千慧(日ノ本学園)は「ゴールへ向かう積極性が必要ですし、それほどやることは変わっていません」。チーム全体が落ち着いたプレーで無失点。世界大会の切符が3枚から2枚に減り、一発勝負の準決勝・中国戦では、指揮官が「プレッシャーや緊張感がある中で、選手が力を発揮してくれた」と称える勝利を飾った。

 先制を許した北朝鮮との決勝も「押される時間が長くて、チーム全体が守備に回る時間が長かったが、みんなで粘り強く対応できた。失点していても全員が『いける!』という気持ちを持っていた」(天野紗/INAC神戸レオンチーナ)。スルスルと抜け出した天野のゴールで追いつくと、さらに林愛花(JFAアカデミー福島)のゴールで逆転。アジアのチャンピオンに輝いた。
 
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