【川崎】チームを窮地から救う一発。祝福したい旗手怜央の待望のゴール

カテゴリ:Jリーグ

江藤高志

2020年08月27日

華麗なボレーを突き差す

華麗なボレーでのゴールを祝福される旗手。チームを敗戦から救った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ24節]神戸2—2川崎/8月27日(水)/ノエビアスタジアム神戸

 川崎はJ1記録の10連勝から一転、中2日で行なわれたアウェー連戦では苦しい戦いを余儀なくされた。12節(8月23日)、敵地での名古屋戦で今季初黒星を喫すると、ACLの日程の関係上、繰り上げ開催となった24節の神戸戦(8月27日)でも苦戦。順位表には楽観的な数字が並んでいるが、ちょっとした躓きでほころびは出てしまうもの。ここまで盤石に見えた川崎も、それは例外ではないということだろう。

 大卒の旗手怜央のJリーグ初ゴールとなる同点弾で、2−2で引き分けた神戸戦後、オンライン取材に応じた登里享平は「気づいたら10連勝という形でしたが、自分たちも納得はいってなかったですし、いつか負けることもあります」と覚悟はしていたと振り返る。まだまだ改善すべき点を残す川崎にとって、雑音が広がることだけは避けたかった。そういう意味で、連敗を止めることになった旗手の得点は、非常に価値が大きい。

 その旗手は結果に飢えていた。例えばリーグ開幕前の沖縄合宿中の2月3日、東京Vとの練習試合後のこと。

「今は結構チャンスをもらっていると思います。そこで結果を残せないと、どんどん構想からは外れていくはずです。チャンスを与えられているので、どのポジションでも結果を残すのが大事で、今はそれを考えてやっています」
 リーグ中断期間に行なわれた6月13日の相模原との練習試合で、2ゴールを決めた2日後の取材時にも、緩む様子は見られなかった。

「試合にも絡ませてもらっているので、その分、結果を出さないといけないというのは自分自身で思っていて、1年目で出ているから良いというわけではなく、1年目だからこそもっともっとアグレッシブにゴールだったりで、自分のプレーをもっともっと出していきたいなというのは、試合をやっていくうえで感じた部分。そこはもっとアグレッシブにやっていきたいです」

 結果に対する貪欲さは、献身的なプレースタイルとしてチームに力を与えている。それはアシストやドリブル突破といった攻撃面はもちろん、運動量を必要とする守備面でもそうだ。旗手は、チームのために走り続けられる選手である。だからこそ、渇望していたリーグ初得点(ルヴァンカップでは8月5日の鹿島戦でプロ初ゴール)で、よりストレートにチームを救えたことを祝福したい。

 そして、川崎を再び連勝街道に乗せるために、数多くの「結果」を見せてほしい。

文●江藤高志(川崎フットボールアディクト) 

【J1第24節PHOTO】神戸2-2川崎|神戸が逆転するも…旗手のリーグ戦初ゴールで、川崎が敵地で貴重な勝点を獲得!

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