【川崎】リーグ新記録10連勝達成の要因。指揮官、選手が誇るクラブのアイデンティティ

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2020年08月20日

鬼木監督、小林は言葉を揃える

10連勝を達成した川崎。チームは小林(写真奥)、その小林からキャプテンマークを継いだ谷口らを中心に強さを見せている。(C)SOCCER DIGEST

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[J1第11節]川崎 5-2 C大阪/8月8日/等々力

 1シーズンでのリーグ記録となる9連勝をマークしていた川崎は、11節にホームでC大阪と対戦。開始7分に先制点を奪われるも、好調なチームは慌てずに試合を展開すると、FKとPKで前半のうちに逆転に成功。

 後半には小林悠の2試合連続ゴールや、途中出場の大卒ルーキー三笘薫の公式戦5試合連続ゴールも飛び出し、5-2と快勝を収め、リーグ新記録となる10連勝を達成した。

“川崎対策”を施され、先手を取られたとしても、柔軟に対応できる適応力。自慢の攻撃力を活かす豊富な崩しのレパートリー。相手を敵陣に押し込む攻守での切り替えの速さ。後半に入ってもギアを上げられる選手の厚さ、タレントの質……。快進撃の理由を挙げればキリがない。

 もっとも印象深いのは、C大阪戦の数日前に、鬼木達監督が語っていた言葉だ。それは前節の札幌戦(5-1)でJ1でのクラブ歴代最多得点記録を更新した小林について話を訊いた時だ。

「ストライカーだからだけではなく、向上心があり続けたからこそ記録につながったと思います。ずっとキャプテンをやってきた中で、いろいろなことを背負いながら挑み、今年は今まで以上にゴールに貪欲になっているので、その姿勢はひとりの指導者として尊敬しています。やり続けることは結果につながるんだなと。だからこそこれからも期待をしたいです」

 エースの功績をそう評し、指揮官は活躍が光る大卒ルーキーの三笘、旗手ら若手への想いも含めてこう続けた。

「先輩の姿を見て後輩たちが貪欲になるというのは、このチームの歴史みたいなところがあります。トレーニングを見ていただいて分かると思いますが、やっぱり上の選手が決して手を抜かないので、下の選手はそれを見ているからこそ、やり続ける。これからもどんどん引き継がれていってほしいです」
 
 誰もが常に向上心を持ち続け、要求し合い、高めていく――それはクラブとして積み重ねてきた伝統であり、いわば受け継がれきたアイデンティティと言えるのだろう。

 小林にC大阪戦後、10連勝の要因を訊くと、奇しくも同様の答えが返ってきた。

「ナイターの試合の時は、僕は午前中にグラウンドに散歩に行ったりするんですが、メンバー外の選手、マナブ(齋藤学)だったりヤマ(山村和也)らが残って走ったりするのを目にしました。試合に絡まない選手がこれだけやっている姿を見て、試合に出る選手がやらないわけにはいかないなと思いましたし、チーム力というか、マナブとかヤマが頑張っている姿を見た時に、なんだか今日は勝てるなと思いましたね。それぐらい、チーム皆が試合に出るために必死になってやっていますし、誰ひとり満足せずにやっていることが結果につながっているのだと思います」

 チーム全員の努力をピッチに立つ11人が理解し、そのエネルギーを全力で表現する。理想的な環境、意識の高さが、チームの強固な土台を築き、新記録達成の原動力になったのだろう。このチームが今後、さらにどんな進化を見せるのか、大いに楽しみであり、力強く日本のサッカーをリードしてもらいたいと願う。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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