現地時間７月26日に今シーズンのプレミアリーグは無事に幕を閉じた。

　リバプールが30年ぶりのトップリーグ制覇を成し遂げて話題を呼んだ今シーズンのプレミアリーグにおいて、最終戦までもつれ込み注目の的となったのが、アストン・ビラ、ワトフォード、ボーンマスによる残留争いだ。

　そして、この文字通りの激戦となった三つ巴の争いを制したのは、アストン・ビラだった。難敵ウェストハムとの最終節を１-１で終え、なんとか勝点１差で残留を掴み取ったのである。

　なんとかチャンピオンシップ（英２部）への逆戻りを避け、選手たちも安堵したのだろう。試合後のロッカールームでは残留を祝って大はしゃぎ。スタッフを含めたチーム全員で歌を熱唱したり、ビールを飲んだりと、目標達成を喜んだのだ。

　だが、これをプレミアリーグのレジェンドは快く見ていなかった。元マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーンである。

　マーティン・オニール政権時代にアストン・ビラでアシスタントコーチを務めていた“闘将”は、英衛星放送『Sky Sports』の番組で、ロッカールームで喜ぶ古巣の選手たちの様子を見ると、表情を強張らせる。
 

　その怪訝そうな表情を見た番組のMCから「どうですか？ ロイ、何か思うことがありますか？」と訊かれたR・キーンは、呆れかえりながら、こう言い放ったのだ。

「ありえないだろ。これだから何も勝てないんじゃないのか？」

　現役時代に名将アレックス・ファーガソンの下で、絶対的なリーダーとして君臨したレジェンドの鋭い意見に賛同する視聴者も多いようで、英紙『The Sun』によれば、SNSでは「キーンは100パーセント正しい。彼らは敗者である」や「野心が欠如している」「１億5000万ポンド（約210億円）も費やして残留を祝っているなんて……」といったコメントが目立ったという。

　元コーチから厳しい指摘をされたアストン・ビラ。果たして彼らは来季、古豪復活を実現できるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部