【横浜FC】「ちょっとYou Tuberみたいに」指揮官が明かす新機軸3-5-2の舞台裏

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年07月10日

「いろんな考えでトライしてみました」

戦術面の引き出しが多い下平監督。その手腕でチームを上位に導けるか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 これまで4-2-3-1を基本システムにしていた横浜FCは、札幌との再開初戦から3-5-2を採用。3バックをベースに、両ウイングバックを配置し、中盤は3ボランチ気味に並べて、前線は2トップという編成だ。札幌戦は1-2で敗れたが、続く前節の柏戦では内容でも相手を上回り、3-1のスコアで今季初勝利を掴んでみせた。

「選手たちも積極的にトライしてくれて、我々スタッフ陣でもよく話しているんですが、3バックに変えてから、攻守にわたって本当に躍動感が出てきたな、と。個々のパワーが出るようになった印象です」(下平隆宏監督)

 3バックをベースとした新機軸の着想を得たのは「中断期間になってから」。その狙いについて、戦術家として定評のある指揮官は以下のように説明してくれた。

「まずは、今いる選手たちの特徴を考えました。あとは、より効果的にと、サイドアタッカーとSBのところをウイングバックというポジションに考え、3バックは後ろでしっかり3人で守っていけるんじゃないかというのもありますし、単純に2トップにしたかったのもある。いろんな考えでトライしてみました」

 前述の柏戦では完成度の高いサッカーを披露したが、中断期間を含め、どのようなアプローチを施したのか。

「自粛期間中は、アプリを使ってミーティングを配信しました。ちょっとYou Tuberみたいに(笑)、講師っぽくなって、こういうことにトライすると、ボードを使って説明しました。モデルになるようなチームを見せたり、ポジションごとに参考になるような選手の映像も流したり。いろんな工夫をしたことで、(再開後も)すんなりいけたのかなと思います」

 今後は、慣れ親しんだ4-2-3-1との併用になりそうだが、新機軸3-5-2が主戦システムになる可能性は大いにある。選手一人ひとりの力がさらに引き出されているコレクティブなサッカーで、週末のホーム仙台戦で今季初の連勝を目指す。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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